このページでは、簿記を受験する方、読者の方がお兄さんに質問できます。
質問がある方はコメント欄に書いてください(^‐^)
書籍、アプリの特典の実践問題は、誤植は次第修正していますので、最新をお使いください。誤植がございましたら、q@willsi.co.jp までご連絡頂けますとこちらで確認します。
▼簿記3級の質問はこちらをクリック
▼簿記2級の質問はこちらをクリック
▼ブログのもくじはこちら
▼合格者の声はこちらのコメントをご参照ください
他の記事にも、たくさんの合格報告を頂いております。
▼簿記3級 Q&A
Q1 ケアレスミスが多くて、困っています。何か対策はありますか。
A1 ケアレスミスは対策によって、克服できます。簿記受験生や税理士・会計士受験生が行っているケアレスミス対策をまとめておきましたので、こちらをご参照ください。
▶ ケアレスミス対策
Q2 過去問を解くと、時間が足りなくなるのですが、、、。
A2 過去問の数をたくさん解くことが近道です。まずは15回分を解いてください。
また、問題文を何度も読まない、電卓を何度も叩かない、わからない問題は飛ばすのがコツです。
試験中に仕訳がパッと思い出せない場合は、パブロフ流の練習問題やパブロフ簿記アプリを利用して、仕訳を徹底的に鍛えましょう。
Q3 仕訳から総勘定元帳の記入するときに、勘定科目が反対になり、混乱します。わかりやすい書き方を教えてください。
A3 総勘定元帳やT字勘定の記入の流れをまとめました。こちらをご参照ください。
▶ 初めてのT字勘定の書き方講座
Q4 試算表の解き方がわかりにくいので、T字勘定を使って解いても大丈夫ですか。
A4 T字勘定を使って解いても、問題ありません。お好きな解き方で大丈夫です。
パブロフ流でT字勘定を使っていない理由は、①仕訳は数値の増減に過ぎないことが感覚的に理解できること、②簿記2級、1級、会計士試験等、ステップアップを見越していることからです。
簿記2級の本支店会計、簿記1級習う連結会計などは、T字勘定を書くよりパブロフ流で解く方がわかりやすいので、得意になりたい方には、パブロフ流をオススメしています。
Q5 2013年2月の簿記3級の合格率はどれくらいでしょうか。
A5 過去の合格率の推移表を見ると、次回は、40%程ではないでしょうか。
▶ 合格率の推移
Q6 パブロフくんが、腰に巻いているのは、何なのでしょうか。気になってしまい、勉強が手につきません。
A6 パブロフくんが腰に巻いているのは、エプロンです。
Q7 アプリの解説でわからないところがあります。経過勘定 費用④の180円の18ヶ月分が、理解できません。図で解説頂けませんか?
A7 このようになっています。
問題文で『毎年同額を7月1日に12か月分支払っている』と書いてありますので、2年目以降の状態がわかります。
図の「支払保険料」を見てみましょう。
①1月1日 開始仕訳…6か月分の「支払保険料」
②7月1日 支払い時…12か月分の「支払保険料」
③12月31日
決算整理前残高(①と②の合計)…18か月分の「支払保険料」
→問題文の『支払保険料の決算整理前残高は¥180』は、18か月分の支払保険料とわかります。
→1か月あたり¥10ということがわかります。
→解答として、図の③の仕訳を書くことになります。
(決算整理後には、12か月分の「支払保険料」、6か月分の「前払保険料」になります)
Q8 第3問対策ですが
「合計試算表」「残高試算表」「合計残高試算表」の違いがよくわからず、試験で全滅しないか心配です。コツがありましたら教えてください。
A8 ポイントは、【残高】を書く場合は、借方か貸方のどちらか一方にしか記入しませんが、【合計】を書く場合には、借方と貸方を別々に集計して両方に記入します。
●合計試算表
借方、貸方それぞれに記入します。
この表は、写し漏れや仕訳のミスを発見しやすいですが、残高がわかりません。
●合計残高試算表
合計欄には、「期首残高+期中仕訳+決算整理仕訳」の合計を借方、貸方の【合計欄】に記入します。そして、合計欄の借方と貸方の差額が【残高欄】に記入します。
この表は、取引を総額で表示しているので、規模がわかりやすいです。合計試算表と残高試算表の良い所取りですが、作るのが面倒です。
●残高試算表
「期首残高+期中仕訳+決算整理仕訳」の最終的な残高を【残高欄】に記入します。借方、貸方の両方に残高を記入することはありません。
この表は、取引の残高だけで表示しているので、貸借対照表や損益計算書を作る素材として使いやすいです。ただし、転記などでミスが起きた場合に発見しにくいです。
②青色と③緑色がそれぞれの表で同じ数値になります。
実務では、会社ごとに使っている表は違いますが、試験ではどれも解けるようになっておく必要がありますので、問題を解きながら、慣れていってください。
覚えていなくても、答案用紙【合計欄】【残高欄】などを確認し、指示に従い、解答すれば大丈夫です。
Q9 売上原価を仕入勘定と売上原価勘定で計算する場合の違いが分かりません。
A9 「パブロフ流でみんな合格 日商簿記3級」P.182の設例を使って説明します。便宜上、両者を同じ数値例で解説します。
例:次の取引について決算整理仕訳しなさい。
期首商品棚卸高¥27,200、当期商品仕入高¥972,000、期末商品棚卸高¥31,900である。
【①売上原価を仕入勘定で計算する場合】
テキストP.224にありますように、簿記では期中に「仕訳」を行い、期末に「決算整理仕訳」を行います。
売上原価を求める仕訳をするのは「決算整理仕訳」です。
ですので本問では、期中すでに
仕入 972,000 / 現金など 972,000
の仕訳はなされています。
そこで、決算整理仕訳です。
仕入 27,200 / 繰越商品 27,200
繰越商品 31,900 / 仕入 31,900
を行うと、仕入勘定はどうなっているでしょうか?
972,000+27,200-31,900=967,300
仕入勘定には、左側に967,300残っています。これが売上原価の金額になっています。
【②売上原価を売上原価勘定で計算する場合】
期中すでに
仕入 972,000 / 現金など 972,000
の仕訳はなされています。
決算整理仕訳で
売上原価 27,200 / 繰越商品 27,200
繰越商品 31,900 / 売上原価 31,900
売上原価 972,000 / 仕入 972,000
を行うと、仕入勘定はどうなっているでしょうか?
972,000-972,000=0
となり、仕入勘定には何も残っていません。
それでは、売上原価勘定はどうなっているでしょうか?
27,200-31,900+972,000=967,300
売上原価勘定には、左側に967,300残っています。この数字、①で求めた数字と同じですね。
▼簿記2級 Q&A
Q1 本支店会計の下書き①の数値がわかりません。 ▶ 該当ページ
A1 補足を追加しました! ▶ 該当ページ
Q2 第130回 本支店会計の未達仕訳がわかりません。
(5)支店は、支店の買掛金を支払うため、本店を名宛人、仕入先広島商店を受取人とする為替手形を降り出したが、その通知が本店に未達である。
答えは支店/支払手形なのですが、私は買掛金が減少するので買掛金/支店だと思いました。もし買掛金/支店ではなかったとしても、為替手形の振り出しなので支店/売掛金になるのではないかと思いました…
買掛金/支店ではなぜだめなのか、そしてなぜ支払手形勘定なのかを教えていただきたいです。
本当に初歩的な質問だと思います、申し訳ございません。お返事いただけたら幸いです。
A2 本問は細かい論点で、満点防止から出題された問題ですから、解けなくて大丈夫です。
①自己宛為替手形について
本問は、簿記3級で学習する、「自己宛為替手形」の問題です。
ポイントは為替手形が本店が名宛人。
支店と本店を別物と考えると下の【図1】のようになりますが、
本店も支店も当社としてくくると、【図2】のように考えられます。
したがって、当社と仕入先の関係で見ると、支払手形を計上することになります。
自己宛為替手形は覚えないのをオススメしています。合否に関係ありません。
②本支店会計のポイント
・未達はどちらで起きているのか、図を書く。
・わからなくなったら、支店側と本店側の仕訳を両方書いてみる。
▶ 仕訳
【支店側】
支店の買掛金が減った。本店を名宛人にした為替手形を渡したけど、本店に伝えてなかった。(本店に未達状態)
買掛金 15,000 / 本店 15,000
【本店側】 ← 未達
本店は仕訳を何もしてなかった。支店が渡した為替手形の仕訳を行う。
支店 15,000 / 支払手形 15,000 (正解)
Q3 原価計算の種類はいったいいくつあって、それらの目的は本当に、製品の原価を出す、という一点なのですか?どうにもいろんなホニャララ原価計算やナンチャラ方法が出てきて頭がぐるぐるします。スッキリ図解していただけないでしょうか。
A3 こちらの図を参考にしてみてください。どのテキストでも目次をみるとわかりますよ♪
Q4 パブロフ流の本ではありませんが、次の問題がわかりません。教えてください。
直接原価・全部原価計算の損益計算書を作成しなさい。
(1)当月の生産・販売量
月初仕掛品 0
当月投入 1400
月末仕掛品 0
当月完成品 1400
月初製品 0
当月完成量 1400
月末製品 280
当月販売量 1120(販売単価@1000)
(2)原価データ
直接材料費(すべて変動費)\196000
直接労務費(すべて変動費)\224000
製造間接費 変動費\140000 固定費\280000
(以下、省略)
この(2)の原価データとは仕掛品BOXまたは
製品BOXのどの位置に入るものなのでしょうか?
A4 BOX図は次のような図になります。
直接原価計算の損益計算書や固定費調整の問題が出題された場合は仕掛品BOXと製品BOXを、変動費部分と固定費部分に分けて書くことがポイントです。
「パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 工業簿記」ではP328~338で詳しく説明しています。
Q5 Q.工場消耗品20,000を掛けで仕入れた時の仕訳。
A.材料20,000/買掛金20,000
工場消耗品は、間接材料なので、左側は製造間接費だと思ったのですが、問題集の解説には「消耗品の仕入は材料勘定」としか書かれていなくて、理解ができませんでした。
なお、この問題は当月取引の勘定記入の問題で、これ以外にもいくつか取引があります。その最後に、「工場消耗品の実地棚卸しの結果、当月消費額は18,000円」とあり、製造間接費18,000/材料18,000という仕訳がきられています。
この実地棚卸しの部分で、材料から製造間接費に振り替えるために、仕入れ時は材料勘定なのでしょうか?
A5 その通りです。マンガを使って補足します。
①材料を購入したときの仕訳
工場消耗品を仕入れた場合には、2~3コマ目の仕訳が行われます。直接材料費でも間接材料費でも、仕入れた場合(倉庫に入れたとき)には、「材料」勘定を使うことになります。
②材料を使ったときの仕訳
材料を使った(消費した)場合、直接材料費なら「仕掛品」、間接材料費なら「製造間接費」を使って仕訳をします。4~5コマ目の仕訳です。ここで消費額の計算には2種類の方法があります。
●継続記録法
下のマンガでは倉庫から工場へ移動していますが、移動のタイミングで材料から製造間接費へ振り替えを行うのは継続記録法の考え方です。
●棚卸計算法
ご質問された問題文の場合、月末に実際に倉庫に残っている数量を数えて、当月の消費額を計算していますので、棚卸計算法の考え方となります。棚卸計算法の場合、実地棚卸の後に、まとめて材料から製造間接費へ振り替えます。
(パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級工業P.42)
問題を解く場合には、①材料を購入した(仕入れた)、②材料を使った(消費した)のどちらかを判断して、勘定科目を書きます。そして、②の金額を「継続記録法」か「実地棚卸法」のどちらかで計算することになります。
Q6 ホームポジションは、借方費用、貸方収益と思いますが、仕訳の際に、『収益の勘定科目/損益』や、『損益/費用の勘定科目』とするのはなぜでしょうか?
A6 収益と費用を損益勘定に集計して、当期純利益を計算するためです。この仕訳は、総勘定元帳に売上、仕入、支払利息など、バラバラになっている費用と収益を損益勘定に集計するための振り替え仕訳です。仕訳だけ見ると違和感があると思いますので、具体例で流れを説明します。
①次の画像のように、売上、仕入、支払利息などの総勘定元帳が書いてあります。
②損益勘定に振替の仕訳を行います(吹き出し部分)。
③損益勘定に集計されます(赤字部分)。そして、損益勘定の貸借差額80が当期純利益です。
※損益勘定は損益計算書と中身は同じです。
④最終的には、計算した損益勘定を繰越利益剰余金に振り替えて、すべての決算手続きが終わります。
損益80/繰越利益剰余金80
Q7 工業簿記問題集テキストp254の問題について質問があります。まず固定製造原価はどのような方法で導いたのでしょうか?製品単位あたりの2000円が固定製造原価でしょうか?また製造間接費配賦差異の計算では固定費のみで計算しているのがよく分からないです。変動費は必要ないのでしょうか?初歩的な質問ですがご回答お願いします。
A7●固定製造原価の計算方法
固定製造原価は、問題文に固定製造間接費しか情報がありませんので、固定製造原価=固定製造間接費と考えて解くことになります。金額は予定配賦率@2,000×当月生産量で計算しています。これは仕掛品BOXの当月投入した製造間接費の金額です(下の図を参照)。
●製品単位あたりの2000円について
製品単位当たりの2000円は、固定製造間接費の予定配賦率です。そして、固定製造間接費の実際発生額が4,000,000円です。
問題文の情報は次のような関係になっています。
固定製造間接費4,000,000円÷正常操業度2,000個=予定配賦率@2,000円
●製造間接費配賦差異について
問題文で「製造間接費を予定配賦(正常配賦)している」と書いてありますので、製造間接費BOXで製造間接費配賦差異が発生します。
根本的な考え方として、原価差異は、①実際発生額と②予定配賦額の差額から計算します。①と②の両方の金額が与えられない限り、原価差異は発生しません。
本問を見てみると、変動製造原価には実際発生額が書いてありませんので、①実際発生額=②予定配賦額と考えて問題を解くことになります。一方、固定製造間接費には、①実際発生額と②予定配賦額(本問では予定配賦率を使って計算)に差額が発生しますので、原価差異が発生します。
問題集P70の豆知識:原価の流れの予定配賦の場合を見てみると、どこで原価差異が発生するのかわかりやすいです。
■製造間接費BOXを書くと次のようになります。
以上より、固定製造間接費から製造間接費配賦差異が発生していることがわかります。
■解くときの考え方
簿記2級では、全部原価計算と直接原価計算の比較問題は、固定費に注目して解くことが大切です。
■作問者の意図
(1)出題意図は全部と直接の比較すること
(2)簿記2級はシンプルな問題しか出ない(難易度が高くならないように配慮している)
全部原価計算と直接原価計算の問題ですから、固定費の扱いの違いが最も重要です。ですから、作問する側としては固定費を中心とした問題を作成します。
仮に、変動費と固定費の両方から原価差異が発生する問題だったとします。
そうなると、全部原価計算(変動費と固定費から差異が出る)と直接原価計算(変動費から差異が出る)の両方の損益計算書に原価差異という欄が書かれます。簿記2級で出題するには、難易度が高くなり、どちらかというと全部と直接の比較問題ではなく、原価差異分析の問題となってしまい、出題意図がブレてしまいます。
この点を配慮して、変動費から差異を出さないことで、全部原価計算(固定費から差異が出る)と直接原価計算(差異が出ない)と簡単にしています。
ですので、固定費に着目して解くことが大切なのです。