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第141回 簿記2級の問題、解答速報、合格率推移

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11月の日商簿記2級の受験された方、試験お疲れ様でした!

今回の試験、いかがでしたか?
実際に受験した感想など、お気軽にコメント欄にお書きください♪

しばらく試験の事は忘れて、我慢していたことや好きなことをしてゆっくり休んでください。

日商簿記検定の公式な配点は公表されませんので、専門学校の解答で70点以下の方も実際の点数はわかりませんから、合格発表までは気にしなくて大丈夫です。

簿記2級の情報が入り次第、随時更新します。(最終更新:11月15日23時)
→簿記3級についてはこちら



◆解答速報

解答速報が以下のサイトで公開されます。自己採点はこちらからどうぞ。

▼資格の大原

▼資格の学校TAC



◆模範解答集の請求

専門学校から無料第141回の試験問題と解答の冊子を送ってもらえます。
今回の試験でどのような問題が出題されたのか、解き方を知りたい方は請求しておきましょう。
また、次回2月の試験勉強をするさいに過去問としても利用できます。

なお、大原の方が届くのが速く、TACは文字が大きいので見やすいです。

kako
▼資格の大原 試験問題と解答冊子の請求はこちら


●入手方法
【解答速報情報】<第141回>日商簿記11月検定解答速報情報をクリック
「問題・解答集」請求(無料)をクリック

▼資格の学校TAC 試験問題と解答冊子の請求はこちら

●入手方法
2015年11月本試験 TAC解答速報&速報会実施情報 をクリック
「模範解答集」を無料送付!をクリック




◆第141回日商簿記2級の予想合格率

試験内容から合格率を予想しました。
商工会議所の合格発表のスケジュールは次のようになっています。

<合格発表のスケジュール>
・11月23日 各地域の合格率が発表
・12月中旬 全国の合格率が発表

予想合格率 20%前後




◆第141回日商簿記2級の試験問題と解説

今回出題された問題について解説を行います。

第1問 仕訳問題5問(配点20点)
1受取配当金の源泉所得税控除
2建設仮勘定の振替、共通工事費の配賦
3買掛金の支払い、仕入割戻を未収金に計上したものを相殺して支払う
4仕入と研究開発費の未払い、消費税は税抜方式
5貯蔵品を使用した商品保証引当金と商品保証費

第2問 売買目的有価証券の取得と売却、端数利息に関する勘定記入(配点20点)
問1 売買目的有価証券勘定、有価証券利息勘定の記入
問2 有価証券売却損益の金額
問3 満期保有目的だった場合の①次期繰越額、②有価証券利息の当期発生額

第3問 精算表(配点20点)

第4問 本社工場会計(配点20点)
工場の仕訳を書く問題。
(1)直接材料と間接材料の購入
(2)直接工と間接工の賃金を仕掛品と製造間接費に振り替える
(3)材料の棚卸減耗の計上
(4)製造間接費の予定配賦
(5)完成した製品を倉庫に搬入した(仕掛品から製品に振り替え)

第5問 CVP分析(配点20点)
直接原価計算の損益計算書から、各問を計算する。
問1損益分岐点売上高は?
問2400万円の営業利益を達成する売上高は?
問3現在の売上高が何%落ち込むと損益分岐点売上高となるか?
問4売上高が500万円増加した場合、営業利益の増加額は?
問5損益分岐点を100万円下げるためには、固定費をいくら下げればよいか?


<解く順番>
全体を見てみて、量が少なく簡単そうな工業簿記を先に解きましょう。

第4問→第5問→第1問→第2問→第3問


<時間配分>
各問題の時間配分の目安は次のとおりです。()は著者が実際に解いた時間です。

第1問 15分(10分)
第2問 40分(30分)
第3問 40分(20分)
第4問 15分(4分)
第5問 10分(5分)
全体 120分(69分)


<解説>
全体としては、簡単な問題と見慣れない問題が両方入っていたので、難易度はそこそこ難しかったと思います。

工業簿記が短時間で得点しやすく点数を稼ぎやすかったです。一方、商業簿記は第3問の精算表に時間を使い、得点を稼ぎ、第1問は3問程度、第2問は部分点狙いで十分です。


第1問(目標12点)
どれも見たことがない問題ですが、問題文の指示に従って仕訳を書くことが大切です。
第139回の過去問に似ている問題があるのですが、どうでしょうか。

1.難しいので、不正解でも構いません。経理の実務的な問題です。
受取配当金は源泉所得税が控除された後の金額が入金されます。最近の試験で似たような問題として、第139回第1問3定期預金の利息の問題で源泉所得税の控除が出ています。解いていた方は仮払法人税等を使って仕訳するのがわかったと思います。
 受取配当金の総額:240,000÷(100%-20%)=300,000
 当座預金240,000/受取配当金300,000
 仮払法人税60,000

2.問題文の指示に従うだけですから、正解したい問題です。
139回第1問1と類似の問題ですが、難易度は下がっています。パッと見ると非常に簡単そうな問題ですが、共通工事費について、問題文の指示に従って、金額を配賦することが必要です。

3.日本語がわかりにくい問題です。深く考えずに仕訳を書くと正解できると思います。
下記の②を解答すれば正解となるのですが、状況がわかりにくいです。

①仕入割戻を受け取ったとき、間違って次の仕訳をした(本来は買掛金300,000と書く必要がある)
 未収金300,000/仕入割戻300,000
②買掛金を支払うさいに、仕入割戻分を相殺して、純額を支払った
 買掛金2,500,000/未収金300,000
            普通預金2,200,000

4.消費税の税抜方式の問題です。できれば正解したい問題です。
仕入の税抜方式の仕訳は習っていますので、研究開発費も同じように考えて仕訳を書けば良いだけです。商品と研究開発費に分けて、仕訳を書き、答案用紙には合算させた仕訳を書くと簡単に解くことができます。

①商品の仕訳
仕入3,200,000/買掛金3,456,000
仮払消費税256,000

②研究開発費の仕訳
研究開発費600,000/未払金648,000
仮払消費税48,000

③上記①と②を合算する

5.商品保証引当金の基本的な問題で、正解するべき問題です。
問題文の「貯蔵品に計上されている修理用部品を使用した」と指示がありますので、貯蔵品を取り崩す点に注意しましょう。


第2問(目標8~12点)
計算が面倒で、時間のかかる問題です。一つ一つの仕訳は難しくありません。
ただ、仕訳帳のページ数も書く必要があり、摘要欄を諸口で書く箇所もあるので、減点されている方も多そうな気がします。簿記3級の総勘定元帳の記入を理解していないと正答は厳しかったと思います。なお、本問は問3だけ解くこともできます。時間が足りなかった人は、問3だけ解いても良かったでしょう。

仕訳は次のようになります。端数利息の問題は、テキストでも説明していますが、売買目的有価証券と同じ側に有価証券利息を書くだけです。

5月1日 仕訳帳3ページ
 計算:100,000,000×98.6÷100=98,600,000
 売買目的有価証券98,600,000/未払金98,720,000
 有価証券利息120,000

6月30日 仕訳帳6ページ
 計算:100,000,000×0.36%×6か月÷12か月=180,000
 普通預金180,000/有価証券利息180,000

10月31日 仕訳帳10ページ
 計算:①帳簿価額30,000,000×98.6÷100=29,580,000
    ②売却額30,000,000×97.5÷100=29,250,000
    ③有価証券売却損益②-①=△330,000(損)
 未収金    29,286,000/売買目的有価証券29,580,000
 有価証券売却損330,000 有価証券利息36,000

12月31日 仕訳帳14ページ
 計算:70,000,000×0.36%×6か月÷12か月=126,000
 普通預金126,000/有価証券利息126,000

平成27年1月30日 仕訳帳15ページ
 計算:①帳簿価額40,000,000×98.6÷100=39,440,000
    ②売却額40,000,000×97.5÷100=39,280,000
    ③有価証券売却損益②-①=△160,000(損)
 未収金    39,292,000/売買目的有価証券39,440,000
 有価証券売却損160,000 有価証券利息12,000

3月31日 仕訳帳18ページ 
 計算:①帳簿価額40,000,000×98.6÷100=39,440,000
    ②売却額40,000,000×97.5÷100=39,280,000
    ③有価証券売却損益②-①=△160,000(損)
 売買目的有価証券60,000/有価証券評価益60,000

 計算:30,000,000×0.36%×3か月÷12か月=27,000
 未収収益27,000/有価証券利息27,000

4月1日 仕訳帳1ページ
 有価証券利息27,000/未収収益27,000

問1は、上記仕訳の売買目的有価証券有価証券利息を書き写せば正解です。
問2は、上記仕訳の有価証券売却損を合計すれば正解です。
問3は、償却原価法の問題です。残り何か月か把握できれば簡単に解けます。
 ・平成26年5月~平成30年12月まで、56か月。
 ・1か月当たりの償却額は、(100,000,000-98,600,000)÷56か月=25,000
 ・当期は、5月~3月までの11か月分を計上。25,000×11か月=275,000
 満期保有目的債券275,000/有価証券利息275,000

 年利率0.35%によって受け取ることができる有価証券利息
 計算:100,000,000×0.36%×11か月÷12か月=330,000

 ①満期保有目的債券の次期繰越額 98,600,000+275,000=98,875,000
 ②有価証券利息の計上額 275,000+330,000=605,000


第3問(目標12~20点)
精算表の基本問題です。特に難しい内容はありませんので、しっかり得点を確保しましょう。
質問があったので、消費税について補足します。

5.消費税について
パブロフ流の商業簿記テキストP.102の決算整理仕訳と同じです。

①精算表の残高より、仮払消費税169,000→0に仮受消費税165,200→0にします。
 仮受消費税169,600/仮払消費税165,200

②差額が右側なので、未払消費税とします。
 仮受消費税169,600/仮払消費税165,200
         未払消費税4,400


第4問(目標16~20点)
本社工場会計の基本問題です。満点を狙いたい所です。


第5問(目標20点)
CVP分析の問題です。CVPは苦手な人が多いので、問1が解ける人は満点で、解けなかった人は厳しかったと思います。今回は販売単価がわからないので、変動費率や貢献利益率を使って計算します(総仕上げ問題集Chapter11-04と同じように解けます)。

ここでは、売上高を■円として計算して、解く方法を解説します。
下準備として、次の内容を計算しておきます。

売上高 5,000万円
変動費 2,800+200=3,000万円
固定費 1,000+800=1,800万円

変動費率3,000÷5,000×100=60%なので、売上の60%が変動費となることがわかります。


問1 損益分岐点は利益がゼロになる。売上高を■万円とすると、変動費はその60%になるので、
 売上高■万円-変動費■万円×60%-固定費1,800万円=0
→■×40%=1,800
→■=4,500

問2 営業利益が400万円なので、売上高を■万円とすると
 売上高■万円-変動費■万円×60%-固定費1,800万円=400万円
→■×40%=2,200
→■=5,500

問3 現在の売上高5,000万円から500万円減ると損益分岐点売上高4,500万円になる。
 500÷5,000×100=10%

問4 売上高が500万増えると5,500万円になる。これは問2の計算と一致する。営業利益は200万円から400万円になるので、200万円増加する。

問5 損益分岐点売上高が4,400万円となる場合、固定費を■万円とすると
 売上高4,400万円-変動費4,400万円×60%-固定費■万円=0
→1,760万円=■万円


貢献利益率を使って計算しても同じ結果になりますので、分かりやすい方で覚えておきましょう♪

全体 12+8+14+16+20=70点

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