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平成27年と平成28年度以降の簿記検定試験の出題範囲の改定のまとめ

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平成27年4月1日に商工会議所から、出題範囲が変更されることが公表されました。
http://www.kentei.ne.jp/7293

平成28年度以降では、簿記2級商業簿記が半分以上範囲が変更されます。詳しくは下で説明します。
今後、商工会議所主催の説明会などもありますので、最新情報が入り次第、更新します。
<平成27年4月27日更新>

■簿記3級
日商簿記3級の出題範囲が一部変更されます。

●変更時期
平成28年4月1日以降の試験から適用されます。

●変更される内容
1.売買目的有価証券の評価替(時価法)が2級の範囲へ変更
2.伝票の集計(伝票から仕訳日計表の作成、伝票から試算表の作成)が新しく範囲になった
3.5伝票制が日商簿記の範囲外に変更

●どうやって勉強すればいいの?
それほど大きな変更ではありませんので、平成28年になるまでは今までのテキストで学習すれば大丈夫です。


■簿記2級
日商簿記2級商業簿記の出題範囲が大幅に変更されます。別の試験に生まれ変わるレベルで変わります。

<今回の記事の内容>
1.何故変わったの?
2.いつから変わるの?
3.変更点は?
4.どうやって学習すればいいの?
5.学習期間はどうなるの?
6.パブロフくんシリーズは?


1.何故変わったの?

簿記検定は経理で働くときに役立つ資格、ということでしたが、現在の試験内容と経理実務の内容に大きなズレが生じていました。

最近は手書きで帳簿を記帳する会社は少なくなり、会計ソフトで仕訳を入力すれば帳簿の記帳は自動に作成される状況です。
また、日本の会計基準が国際会計基準に準拠するように、ここ十年で会計基準が大幅に変更されました。
支店ではなく子会社を持つ会社が増え、連結会計が重要になっています。
海外への進出や外国での取引も進み、円だけでなく、外貨ベースでの取引も増えています。

このような時代の移り変わりに対応するために、抜本的に範囲を改正したのだと思われます。

2.いつから変わるの?

平成28年4月1日以降の試験から変更されます。

ですが、注意が必要です。

平成27年度4月1日~平成28年3月31日に実施される試験では、平成28年4月1日以降に範囲から外される内容は出題される可能性が低くなります。

~商工会議所HPより引用~
平成27年度に適用される区分表に改定事項はありませんが、上記の平成28年度以降に向けた改定に伴い、平成27年度の簿記検定試験においては、(平成27年度から平成28年度にかけて継続的に学習する受験者等を考慮し)平成28年度以降も引き続き当該級の範囲となっている内容を中心に出題することといたします


3.変更点は?

今回変更がある主な論点は次のとおりです。特に連結会計が入った意義は大きく、経理実務に役立つ内容になりました。

<今後出なくなる論点>
・特殊商品売買
・特殊仕訳帳
・伝票会計
・社債
・繰延資産

<新しく出題される論点>
・連結会計
・リース取引
・外貨建取引
・税効果会計
・圧縮記帳
・有価証券(子会社株式、関連会社株式、その他有価証券)
・月次決算の処理

■詳細な変更点は次のとおりです。 (商工会議所の出題区分表を基に作成)
<平成27年4月27日更新>
平成28年以降の日商簿記2級の出題範囲改訂20140427

4.どうやって学習すればいいの?

平成28年4月1日以降に受験する場合、範囲が大幅に変わるため、現在発売されている商業簿記のテキストや問題集、過去問集は使用できなくなります。

平成28年度試験に対応したテキストや問題集、予想問題集を利用する必要があります。
また、平成29年、平成30年と範囲が徐々に拡大されますので、注意が必要です。

簿記教育をしている各社が書籍や講義をどの時点で改訂するのかは未定です。

5.学習期間はどうなるの?

学習内容のボリュームが大幅に増え、難易度も高まりますので、学習期間も長くなると予想されます。

<学習期間の目安>
現在の2級 2~3か月
新しくなる2級 4~6か月


6.パブロフくんシリーズは?

平成27年6月、11月、平成28年2月の試験を受ける方

今お使いのテキスト・問題集で勉強すれば問題ありません。4月1日公表された新しい範囲に対応しているテキスト・問題集は現在どこの出版者からも販売されておりません。おそらく平成28年2月以降に発売されると思います。

パブロフくんシリーズを利用されている方向けに、どこを優先的に学習すればいいのか、説明します。出題可能性が低い、と表記していますが、商工会議所の詳しい情報が出るまでは、絶対に出題されないとは断言できませんので、念のため学習しておくことをオススメします。

2級商業簿記

■パブロフ流 テキスト

次の①から③の優先順位で学習してください。

①出る可能性が高い

Chapter01 固定資産
Chapter02 有価証券
Chapter04 純資産
Chapter06 税金
Chapter07 その他の論点
Chapter08 商品売買
Chapter10 当座預金の銀行残高調整表
Chapter11 精算表・財務諸表

②出る可能性が中くらい

Chapter05 繰延資産…創立費、株式交付費、開業費について、原則処理は学習が必要。それ以外の出題可能性は低い。
Chapter12 本支店会計…範囲は変更があるが、今まで通り学習しておいた方が安全。
Chapter13 伝票会計…簿記3級の範囲に変更になる。2級で出てもおかしくはない。

③出る可能性が低い

Chapter04 社債…簿記1級の範囲へ。
Chapter09 特殊商品売買…簿記1級の範囲へ。
Chapter14 特殊仕訳帳…簿記1級の範囲へ。

■パブロフ流 総仕上げ問題集

次の①から③の優先順位で学習してください。

①出る可能性が高い

Chapter01 仕訳…詳しくは次のとおりです。
◎出る可能性が高い △出る可能性が低い

01-1 ◎生産高比例法による減価償却 
01-2 △特殊商品売買-予約販売
01-3 ◎株式会社の設立
01-4 △特殊商品売買-未着品 
01-5 △社債の発行

02-1 ◎役員賞与引当金
02-2 △特殊商品売買-受託販売
02-3 ◎固定資産-資本的支出
02-4 ◎不渡手形
02-5 ◎消費税
03-1 △特殊商品売買-未着品
03-2 ◎株式会社の設立
03-3 ◎手形の更改(期日の延長)
03-4 ◎固定資産の火災
03-5 ◎法人税等
04-1 ◎固定資産の取得-割戻
04-2 ◎損益振替-当期純損失
04-3 ◎銀行勘定調整表
04-4 △特殊商品売買-受託販売
04-5 ◎自己受為替手形
05-1 △特殊商品売買-試用販売
05-2 ◎有価証券の取得と端数利息
05-3 ◎固定資産の売却
05-4 ◎別途積立金の取り崩し
05-5 ◎銀行勘定調整表
06-1 ◎固定資産の買い替え
06-2 △特殊商品売買-委託販売
06-3 △特殊商品売買-試用販売
06-4 △社債の満期償還

06-5 ◎前払費用と長期前払費用
07-1 ◎合併
07-2 ◎増資
07-3 △特殊商品売買-受託販売
07-4 ◎固定資産の火災
07-5 ◎有価証券の売却
08-1 ◎法人税等の還付
08-2 △特殊商品売買-受託買付
08-3 ◎固定資産-建設仮勘定
08-4 ◎合併
08-5 ◎裏書手形の保証
09-1 ◎貸倒れ
09-2 △特殊商品売買-受託買付
09-3 ◎経費
09-4 ◎仕入割引
09-5 ◎不渡手形

Chapter04 銀行勘定調整表・勘定記入(04の社債の総合問題は除く)
Chapter06 精算表
Chapter07 財務諸表…特に重要。株主資本変動計算書もおさえておく。
Chapter09 模擬問題…第1回、第2回ともに第2問の出題可能性は低くなりますが、念のため解けるようにしておきましょう。第2問はChpter04の銀行勘定調整表と勘定記入の内容が出題される可能性が高いです。

②出る可能性が中くらい

Chapter02 伝票会計…簿記3級の範囲に変更になる。2級で出てもおかしくはない。
Chapter08 本支店会計…範囲は変更があるが、今まで通り学習しておいた方が安全。

③出る可能性が低い

Chapter03 特殊仕訳帳
Chapter04 社債
Chapter05 特殊商品売買


2級工業簿記

■パブロフ流 テキスト
範囲の変更はありませんので、そのままお使いください。

■パブロフ流 総仕上げ問題集
範囲の変更はありませんので、そのままお使いください。


平成28年4月以降の試験を受ける方

アプリも書籍も時期を見て対応させます。連結会計の仕訳もアプリに追加する予定です。

プレゼントキャンペーン

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お待たせしました!

パブロフ書籍ご好評につき、オリジナルグッズが必ず当たるキャンペーンを実施します。

パブロフグッズをプレゼント

申込者全員がもらえる、手作りグッズのキャンペーンを行います。
今回はご希望のプレゼントを好きな数だけ選ぶことができます。
(プレゼント数に限りがありますので、お早めにご応募ください。)

1.パブロフくんのシール A
3級シール 3級シール電卓

2.パブロフくんのシール B
2級シール 2級シール電卓

3.パブロフくんのシール C(製作中)
新作シール

4.パブロフくんの付箋(ふせん)
フセン


<応募方法>
Amazonレビュー1つ毎に、プレゼントを1つ選ぶことができます。
例:商業簿記のテキスト、総仕上げ問題集の2つのレビューを書いたので、シールAとふせんを希望します。

①パブロフシリーズの書籍を購入(以下の6冊)
※通常の書店でご購入いただいても結構です(Amazonで購入していない方もAmazonレビューを書くことができます)
※このキャンペーン開始前にご購入いただいた場合でも応募可能です

・パブロフ流でみんな合格 日商簿記3級 
・パブロフ流でみんな合格 日商簿記3級 総仕上げ問題集
・パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 商業簿記 テキスト
・パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 商業簿記 総仕上げ問題集
・パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 工業簿記 テキスト
・パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 工業簿記 総仕上げ問題集

②Amazonのレビューを書く。

③ s@willsi.co.jp に必要事項を記入し、メールを送る。
【必要事項】
1.希望のプレゼント
2.レビューの投稿名
3.氏名
4.住所

※メールを確認次第、プレゼントを郵送にて発送いたします。数に限りがございますので、キャンペーンが終了することもございます。予めご了承ください。

第140回6月日商簿記の出題予想(簿記2級と簿記3級)

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2015年6月14日の日商簿記検定が近くなってきました。
簿記2級に関して、今年の試験は範囲が変更する境目の試験のため、注意が必要です。

4月に公表された商工会議所ホームページの情報により、出題可能性が低くなる分野が判明しています。また、最近の出題傾向を見てみると、経理実務で使用頻度の高い分野が出題されています。

このような状況を踏まえて、今回の試験ではどのような問題が出題されるのか、予想しました。

ただし、予想した分野だけしか勉強しないのではなく、苦手な分野があれば解けるようになっておくのが正しい学習法です。苦手な分野はテキストや総仕上げ問題集を使って復習しておきましょう。試験直前に実力が伸びますので最後まで諦めずに頑張ってください!

※簿記2級について、アプリと実践問題を新傾向に合わせて更新しましたので、最新版をお使いください(iPhoneのアプリは現在審査中で、5月中旬にアップデート版が公開される予定です)。


■日商簿記3級

第1問 仕訳(20点)
 1当座借越
 2給与の支払い(社会保険料と所得税の源泉徴収)
 3割引手形
 4仮払金の発生(旅費の概算払い)
 5固定資産の売却

第2問 補助簿(10点)
・補助簿の選択問題

第3問 残高試算表(30点)
・二重仕訳が発生しない問題
・仕入諸掛、売上諸掛に注意

第4問 勘定の記入(10点)
・経過勘定(前払、未払、前受、未収)の勘定記入

第5問 損益計算書と貸借対照表(30点)



【補足】
その他、出題可能性が高いのは次のとおり。勘定の記入は解けるようにしておきましょう。

・第2問 小口現金出納帳、商品有高帳の記入
・第4問 伝票会計の問題



■日商簿記2級

<商業簿記>

第1問 仕訳(20点)
 1合併(株式を渡す場合)
 2仕入割引
 3社会保険料の納付
 4賞与引当金
 5有価証券の端数利息

第2問 銀行勘定調整表(20点)

第3問 貸借対照表と損益計算書(20点)
・満期保有目的債券の償却原価法
・期中取得の建物の減価償却費を分けて計算する
・200%定率法で減価償却を行う。

<工業簿記>

第4問 個別原価計算(20点)
・材料費、労務費、経費などの資料から、製造原価報告書と損益計算書を作成する問題

第5問 標準原価計算(20点)
・仕掛品勘定の記入
・原価差異分析(材料費、労務費、製造間接費)



【補足】
簿記2級の試験は、第1問が仕訳問題という伝統がありますが、今後は第1問が勘定記入や銀行勘定調整表などの今まで第2問で出題されていた問題に変わることも予想されます。
6月の試験問題を開いてみて、第1問の仕訳問題がなかったとしても、落ち着いて問題を解くようにしましょう。

第1問は、特殊商品売買、社債、繰延資産の可能性は極めて低いです(実務での使われることも少なく、将来簿記2級の試験範囲から除外される内容のため)。一方、固定資産や有価証券、引当金からの出題可能性が高いと考えられます。
第139回(前回)のような過去に出題されていない内容や別解が考えられるような問題が出た場合、その場で考えて仕訳を書くことになりますが、そのようなトレーニングをする意味はありません。基本的な問題を確実に正解して、初めて見るような問題はわかる範囲で埋めれば、合格の70点に届きますので、変な問題に時間を使わないように注意しましょう。

第2問は、伝票会計と特殊仕訳帳の出題可能性は極めて低いです(将来簿記2級の試験範囲から除外される内容のため)。このため、銀行勘定調整表、勘定記入、株主資本等変動計算書の問題が予想されます。それぞれについて、仕訳との対応関係を理解しておきましょう。

第3問は、貸借対照表と損益計算書の問題の小問として株主資本等変動計算書の穴埋めも考えられます。問題集や第138回の過去問で解けるようになっておきましょう。

第4問、第5問について、工業簿記は範囲が広く、すべての分野の出題可能性は同じ状況です。苦手分野を作らないことが重要ですから、出題予想の内容ではなく、苦手な分野を克服する学習を進めていきましょう。


その他、出題可能性が高いのは次のとおり。下記の論点も解けるようになっておきましょう。

<商業簿記>
・第1問 商品保証引当金、償却債権取立益、剰余金の配当と処分
・第2問 勘定記入の問題(有価証券や給与)、株主資本変動計算書の問題
・第3問 精算表、本支店会計の問題(合併損益計算書と合併貸借対照表)

<工業簿記>
・第4問 本社工場会計の仕訳の問題
・第5問 工程別総合原価計算(仕損あり)、等級別総合原価計算

日商簿記 Q&Aコーナー 助けて、お兄さん!!わからないことだらけなの…

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このページでは、簿記を受験する方、読者の方がお兄さんに質問できます。



質問がある方はコメント欄に書いてください(^‐^)



書籍、アプリの特典の実践問題は、誤植は次第修正していますので、最新をお使いください。誤植がございましたら、q@willsi.co.jp までご連絡頂けますとこちらで確認します。



▼簿記3級の質問はこちらをクリック

▼簿記2級の質問はこちらをクリック


▼ブログのもくじはこちら

▼合格者の声はこちらのコメントをご参照ください
他の記事にも、たくさんの合格報告を頂いております。



▼簿記3級 Q&A

Q1 ケアレスミスが多くて、困っています。何か対策はありますか。



A1 ケアレスミスは対策によって、克服できます。簿記受験生や税理士・会計士受験生が行っているケアレスミス対策をまとめておきましたので、こちらをご参照ください。

ケアレスミス対策




Q2 過去問を解くと、時間が足りなくなるのですが、、、。



A2 過去問の数をたくさん解くことが近道です。まずは15回分を解いてください。

また、問題文を何度も読まない、電卓を何度も叩かない、わからない問題は飛ばすのがコツです。

試験中に仕訳がパッと思い出せない場合は、パブロフ流の練習問題やパブロフ簿記アプリを利用して、仕訳を徹底的に鍛えましょう。




Q3 仕訳から総勘定元帳の記入するときに、勘定科目が反対になり、混乱します。わかりやすい書き方を教えてください。



A3 総勘定元帳やT字勘定の記入の流れをまとめました。こちらをご参照ください。

初めてのT字勘定の書き方講座




Q4 試算表の解き方がわかりにくいので、T字勘定を使って解いても大丈夫ですか。



A4 T字勘定を使って解いても、問題ありません。お好きな解き方で大丈夫です。

パブロフ流でT字勘定を使っていない理由は、①仕訳は数値の増減に過ぎないことが感覚的に理解できること、②簿記2級、1級、会計士試験等、ステップアップを見越していることからです。

簿記2級の本支店会計、簿記1級習う連結会計などは、T字勘定を書くよりパブロフ流で解く方がわかりやすいので、得意になりたい方には、パブロフ流をオススメしています。




Q5 2013年2月の簿記3級の合格率はどれくらいでしょうか。



A5 過去の合格率の推移表を見ると、次回は、40%程ではないでしょうか。

合格率の推移




Q6 パブロフくんが、腰に巻いているのは、何なのでしょうか。気になってしまい、勉強が手につきません。



A6 パブロフくんが腰に巻いているのは、エプロンです。




Q7 アプリの解説でわからないところがあります。経過勘定 費用④の180円の18ヶ月分が、理解できません。図で解説頂けませんか?



A7 このようになっています。
QA経過勘定

問題文で『毎年同額を7月1日に12か月分支払っている』と書いてありますので、2年目以降の状態がわかります。

図の「支払保険料」を見てみましょう。

①1月1日 開始仕訳…6か月分の「支払保険料」
②7月1日 支払い時…12か月分の「支払保険料」
③12月31日

 決算整理前残高(①と②の合計)…18か月分の「支払保険料」
 →問題文の『支払保険料の決算整理前残高は¥180』は、18か月分の支払保険料とわかります。
 →1か月あたり¥10ということがわかります。
 →解答として、図の③の仕訳を書くことになります。
(決算整理後には、12か月分の「支払保険料」、6か月分の「前払保険料」になります)




Q8 第3問対策ですが
「合計試算表」「残高試算表」「合計残高試算表」の違いがよくわからず、試験で全滅しないか心配です。コツがありましたら教えてください。



A8 ポイントは、【残高】を書く場合は、借方か貸方のどちらか一方にしか記入しませんが、【合計】を書く場合には、借方と貸方を別々に集計して両方に記入します。

●合計試算表
借方、貸方それぞれに記入します。
この表は、写し漏れや仕訳のミスを発見しやすいですが、残高がわかりません。
パブロフくんが日商簿記2級、3級を目指すブログ-合計試算表

●合計残高試算表
合計欄には、「期首残高+期中仕訳+決算整理仕訳」の合計を借方、貸方の【合計欄】に記入します。そして、合計欄の借方と貸方の差額が【残高欄】に記入します。
この表は、取引を総額で表示しているので、規模がわかりやすいです。合計試算表と残高試算表の良い所取りですが、作るのが面倒です。
パブロフくんが日商簿記2級、3級を目指すブログ-合計残高試算表

●残高試算表
「期首残高+期中仕訳+決算整理仕訳」の最終的な残高を【残高欄】に記入します。借方、貸方の両方に残高を記入することはありません。
この表は、取引の残高だけで表示しているので、貸借対照表や損益計算書を作る素材として使いやすいです。ただし、転記などでミスが起きた場合に発見しにくいです。

パブロフくんが日商簿記2級、3級を目指すブログ-残高試算表


②青色と③緑色がそれぞれの表で同じ数値になります。
実務では、会社ごとに使っている表は違いますが、試験ではどれも解けるようになっておく必要がありますので、問題を解きながら、慣れていってください。

覚えていなくても、答案用紙【合計欄】【残高欄】などを確認し、指示に従い、解答すれば大丈夫です。


Q9 売上原価を仕入勘定と売上原価勘定で計算する場合の違いが分かりません。



A9 「パブロフ流でみんな合格 日商簿記3級」P.182の設例を使って説明します。便宜上、両者を同じ数値例で解説します。

例:次の取引について決算整理仕訳しなさい。
期首商品棚卸高¥27,200、当期商品仕入高¥972,000、期末商品棚卸高¥31,900である。

【①売上原価を仕入勘定で計算する場合】
テキストP.224にありますように、簿記では期中に「仕訳」を行い、期末に「決算整理仕訳」を行います。
売上原価を求める仕訳をするのは「決算整理仕訳」です。
ですので本問では、期中すでに
 仕入 972,000 / 現金など 972,000
の仕訳はなされています。
そこで、決算整理仕訳です。
 仕入 27,200 / 繰越商品 27,200
 繰越商品 31,900 / 仕入 31,900

を行うと、仕入勘定はどうなっているでしょうか?
 972,000+27,200-31,900=967,300
仕入勘定には、左側に967,300残っています。これが売上原価の金額になっています。

【②売上原価を売上原価勘定で計算する場合】
期中すでに
 仕入 972,000 / 現金など 972,000
の仕訳はなされています。
決算整理仕訳で
 売上原価 27,200 / 繰越商品 27,200
 繰越商品 31,900 / 売上原価 31,900
 売上原価 972,000 / 仕入 972,000

を行うと、仕入勘定はどうなっているでしょうか?
 972,000-972,000=0
となり、仕入勘定には何も残っていません。
それでは、売上原価勘定はどうなっているでしょうか?
 27,200-31,900+972,000=967,300
売上原価勘定には、左側に967,300残っています。この数字、①で求めた数字と同じですね。







▼簿記2級 Q&A


Q1 本支店会計の下書き①の数値がわかりません。  ▶ 該当ページ



A1 補足を追加しました! ▶ 該当ページ




Q2 第130回 本支店会計の未達仕訳がわかりません。



(5)支店は、支店の買掛金を支払うため、本店を名宛人、仕入先広島商店を受取人とする為替手形を降り出したが、その通知が本店に未達である。

答えは支店/支払手形なのですが、私は買掛金が減少するので買掛金/支店だと思いました。もし買掛金/支店ではなかったとしても、為替手形の振り出しなので支店/売掛金になるのではないかと思いました…

買掛金/支店ではなぜだめなのか、そしてなぜ支払手形勘定なのかを教えていただきたいです。

本当に初歩的な質問だと思います、申し訳ございません。お返事いただけたら幸いです。



A2 本問は細かい論点で、満点防止から出題された問題ですから、解けなくて大丈夫です。



①自己宛為替手形について


本問は、簿記3級で学習する、「自己宛為替手形」の問題です。


ポイントは為替手形が本店が名宛人



支店と本店を別物と考えると下の【図1】のようになりますが、


本店も支店も当社としてくくると、【図2】のように考えられます。


したがって、当社と仕入先の関係で見ると、支払手形を計上することになります。

自己宛為替手形は覚えないのをオススメしています。合否に関係ありません。




②本支店会計のポイント


・未達はどちらで起きているのか、図を書く。


・わからなくなったら、支店側と本店側の仕訳を両方書いてみる。




▶ 仕訳
【支店側】
支店の買掛金が減った。本店を名宛人にした為替手形を渡したけど、本店に伝えてなかった。(本店に未達状態)

買掛金 15,000 / 本店 15,000

【本店側】 ← 未達
本店は仕訳を何もしてなかった。支店が渡した為替手形の仕訳を行う。

支店 15,000 / 支払手形 15,000 (正解)

パブロフくんが日商簿記2級、3級を目指すブログ-130本支店会計





Q3 原価計算の種類はいったいいくつあって、それらの目的は本当に、製品の原価を出す、という一点なのですか?どうにもいろんなホニャララ原価計算やナンチャラ方法が出てきて頭がぐるぐるします。スッキリ図解していただけないでしょうか。



A3 こちらの図を参考にしてみてください。どのテキストでも目次をみるとわかりますよ♪




パブロフくんが日商簿記2級、3級を目指すブログ-原価計算




Q4 パブロフ流の本ではありませんが、次の問題がわかりません。教えてください。

直接原価・全部原価計算の損益計算書を作成しなさい。

(1)当月の生産・販売量
月初仕掛品 0
当月投入  1400
月末仕掛品 0
当月完成品 1400

月初製品   0
当月完成量 1400
月末製品   280
当月販売量 1120(販売単価@1000)
 
(2)原価データ
直接材料費(すべて変動費)\196000
直接労務費(すべて変動費)\224000
製造間接費 変動費\140000 固定費\280000
(以下、省略)

この(2)の原価データとは仕掛品BOXまたは
製品BOXのどの位置に入るものなのでしょうか?




A4 BOX図は次のような図になります。
パブロフくんが日商簿記2級、3級を目指すブログ-Q4
直接原価計算の損益計算書や固定費調整の問題が出題された場合は仕掛品BOXと製品BOXを、変動費部分と固定費部分に分けて書くことがポイントです。
「パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 工業簿記」ではP328~338で詳しく説明しています。




Q5 Q.工場消耗品20,000を掛けで仕入れた時の仕訳。

A.材料20,000/買掛金20,000

工場消耗品は、間接材料なので、左側は製造間接費だと思ったのですが、問題集の解説には「消耗品の仕入は材料勘定」としか書かれていなくて、理解ができませんでした。
なお、この問題は当月取引の勘定記入の問題で、これ以外にもいくつか取引があります。その最後に、「工場消耗品の実地棚卸しの結果、当月消費額は18,000円」とあり、製造間接費18,000/材料18,000という仕訳がきられています。
この実地棚卸しの部分で、材料から製造間接費に振り替えるために、仕入れ時は材料勘定なのでしょうか?



A5 その通りです。マンガを使って補足します。
①材料を購入したときの仕訳
工場消耗品を仕入れた場合には、2~3コマ目の仕訳が行われます。直接材料費でも間接材料費でも、仕入れた場合(倉庫に入れたとき)には、「材料」勘定を使うことになります。

②材料を使ったときの仕訳
 材料を使った(消費した)場合、直接材料費なら「仕掛品」、間接材料費なら「製造間接費」を使って仕訳をします。4~5コマ目の仕訳です。ここで消費額の計算には2種類の方法があります。
●継続記録法
下のマンガでは倉庫から工場へ移動していますが、移動のタイミングで材料から製造間接費へ振り替えを行うのは継続記録法の考え方です。
●棚卸計算法
ご質問された問題文の場合、月末に実際に倉庫に残っている数量を数えて、当月の消費額を計算していますので、棚卸計算法の考え方となります。棚卸計算法の場合、実地棚卸の後に、まとめて材料から製造間接費へ振り替えます。
間接材料費
(パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級工業P.42)

問題を解く場合には、①材料を購入した(仕入れた)、②材料を使った(消費した)のどちらかを判断して、勘定科目を書きます。そして、②の金額を「継続記録法」か「実地棚卸法」のどちらかで計算することになります。



Q6 ホームポジションは、借方費用、貸方収益と思いますが、仕訳の際に、『収益の勘定科目/損益』や、『損益/費用の勘定科目』とするのはなぜでしょうか?



A6 収益と費用を損益勘定に集計して、当期純利益を計算するためです。この仕訳は、総勘定元帳に売上、仕入、支払利息など、バラバラになっている費用と収益を損益勘定に集計するための振り替え仕訳です。仕訳だけ見ると違和感があると思いますので、具体例で流れを説明します。

①次の画像のように、売上、仕入、支払利息などの総勘定元帳が書いてあります。
②損益勘定に振替の仕訳を行います(吹き出し部分)。
③損益勘定に集計されます(赤字部分)。そして、損益勘定の貸借差額80が当期純利益です。
※損益勘定は損益計算書と中身は同じです。
損益勘定

④最終的には、計算した損益勘定を繰越利益剰余金に振り替えて、すべての決算手続きが終わります。
 損益80/繰越利益剰余金80



Q7 工業簿記問題集テキストp254の問題について質問があります。まず固定製造原価はどのような方法で導いたのでしょうか?製品単位あたりの2000円が固定製造原価でしょうか?また製造間接費配賦差異の計算では固定費のみで計算しているのがよく分からないです。変動費は必要ないのでしょうか?初歩的な質問ですがご回答お願いします。



A7●固定製造原価の計算方法
固定製造原価は、問題文に固定製造間接費しか情報がありませんので、固定製造原価=固定製造間接費と考えて解くことになります。金額は予定配賦率@2,000×当月生産量で計算しています。これは仕掛品BOXの当月投入した製造間接費の金額です(下の図を参照)。


●製品単位あたりの2000円について
製品単位当たりの2000円は、固定製造間接費の予定配賦率です。そして、固定製造間接費の実際発生額が4,000,000円です。

問題文の情報は次のような関係になっています。
 固定製造間接費4,000,000円÷正常操業度2,000個=予定配賦率@2,000円


●製造間接費配賦差異について
問題文で「製造間接費を予定配賦(正常配賦)している」と書いてありますので、製造間接費BOXで製造間接費配賦差異が発生します。

根本的な考え方として、原価差異は、①実際発生額と②予定配賦額の差額から計算します。①と②の両方の金額が与えられない限り、原価差異は発生しません。

本問を見てみると、変動製造原価には実際発生額が書いてありませんので、①実際発生額=②予定配賦額と考えて問題を解くことになります。一方、固定製造間接費には、①実際発生額と②予定配賦額(本問では予定配賦率を使って計算)に差額が発生しますので、原価差異が発生します。

問題集P70の豆知識:原価の流れの予定配賦の場合を見てみると、どこで原価差異が発生するのかわかりやすいです。


■製造間接費BOXを書くと次のようになります。

質問_工業問題集Ch11-06

以上より、固定製造間接費から製造間接費配賦差異が発生していることがわかります。

■解くときの考え方
簿記2級では、全部原価計算と直接原価計算の比較問題は、固定費に注目して解くことが大切です。

■作問者の意図
(1)出題意図は全部と直接の比較すること
(2)簿記2級はシンプルな問題しか出ない(難易度が高くならないように配慮している)

全部原価計算と直接原価計算の問題ですから、固定費の扱いの違いが最も重要です。ですから、作問する側としては固定費を中心とした問題を作成します。

仮に、変動費と固定費の両方から原価差異が発生する問題だったとします。
そうなると、全部原価計算(変動費と固定費から差異が出る)と直接原価計算(変動費から差異が出る)の両方の損益計算書に原価差異という欄が書かれます。簿記2級で出題するには、難易度が高くなり、どちらかというと全部と直接の比較問題ではなく、原価差異分析の問題となってしまい、出題意図がブレてしまいます。

この点を配慮して、変動費から差異を出さないことで、全部原価計算(固定費から差異が出る)と直接原価計算(差異が出ない)と簡単にしています。

ですので、固定費に着目して解くことが大切なのです。


200%定率法とは 【2級】

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第139回日商簿記2級の試験で、初めて200%定率法が出題されました。
法人税法の計算方法ですから、現在市販されているテキストには掲載されていません。
しかし、今後も出題可能性が非常に高いことが予想されますので、詳しく見ていきましょう。

■200%定率法とは
200%定率法とは、法人税法上の定率法の計算方法ですが、多くの会社が会計でも利用しています。


問題を解くにあたって大切な事は、与えられた償却率を使って、定率法の計算を行うことです。


■200%定率法は何が違うのか?
計算で使用する償却率が違います。例題を使ってみていきましょう。ただし、簿記の問題で償却率を自分で計算することはありませんので、計算過程を覚える必要はありません。


例題:取得価額1,000円、残存価額は取得価額の10%、耐用年数5年
①定額法、②通常の定率法、③200%定率法の3つについて、見ていきましょう。


①定額法
 ほぼ使いませんが、定額法でも償却率を使うことがあります。これは覚える必要はありません。

・償却率の計算式 1÷5年=0.2
・減価償却の計算1年目 (1,000-1,000×0.1)×0.2=180
・減価償却の計算2年目 (1,000-1,000×0.1)×0.2=180


②通常の定率法
 自分で計算することはありませんが、通常の定率法の償却率は次のように計算します。

・償却率の計算式 1-(0.1)^(1/5)=0.369043… → 0.369
 ^は乗数計算を表しています。
・減価償却の計算1年目 1,000×0.369=369
・減価償却の計算2年目 (1,000-369)×0.369=232.839 → 233


③200%定率法
 償却率として、定額法の償却率×200%を使うため、200%定率法と呼ばれます。以前は250%定率法でしたが、法人税法の改正により200%定率法となっています。今後も改正により呼び名が変わるかもしれませんが、根本的な計算方法は同じですから、気にしなくて良いでしょう。

・償却率の計算式 定額法の償却率0.2×200%=0.4
・減価償却の計算1年目 1,000×0.4=400
・減価償却の計算2年目 (1,000-400)×0.4=240


つまり、②通常の定率法と③200%定率法は、償却率が違うだけで計算方法は同じです。


■200%定率法の例題
備品について決算整理仕訳を行いなさい。(間接法)
 取得価額    ¥24,000
 減価償却累計額 ¥9,600
 償却方法 200%定率法
 償却率 40%

<解答>
計算:(24,000-9,600)×40%=5,760

減価償却費 5,760/備品減価償却累計額 5,760


■問題で出た場合
問題文で与えられた償却率を使って、いつもと同じように定率法の計算を行えばよいだけです。言葉に惑わされる必要はありません。


■応用的な問題(平成28年6月以降)
日商簿記検定の主催者である商工会議所が公表しているサンプルでは、200%定率法の償却率が与えられておらず、自力で計算させる問題が出題されています。平成28年6月移行の試験では、このような出題の可能性があります。

<問題>
固定資産の減価償却を次のとおり行う。
備品:200%定率法(取得日はX1年4月1日。耐用年数5年)

<解説>
200%定率法の償却率 1÷5年×200%=0.4
減価償却費 (24,000-9,600)×0.4=5,760

 減価償却費5,760/備品減価償却累計額5,760


参考情報:簿記の問題では、残存価額は10%か0円のどちらかが出題されることが多いですが、多くの会社では0円で計算します。多くの会社で利用されている200%定率法では、まず残存価額0円で計算し、最後の年に備忘記録1円となるように調整するからです。
最近の傾向は残存価額0円で計算させる問題が増えてきています。これは実務でよく使われている計算方法を簿記の問題で出題したいという意図があるからでしょう。

6月14日に受験される皆様へ

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簿記試験を色々な理由で受験される方がいらっしゃると思います。

自分で勉強するというのは、大変なことです。

今までプライベートな時間を簿記の勉強に費やし、犠牲は大きかったでしょう。



簿記の勉強は単純な反復練習が多く、力技の泥臭い作業です。

一つ一つ潰していくしか、点数を上げる方法がないのです。

不安な気持ちがいっぱいの方もいらっしゃると思います。

毎日、頑張ってきていた自分を思い出してみてください。

きっと合格できるはずです。



明日の試験で見たことのない変わった形式の問題が出るかもしれません。

しかし、大部分の問題が見たことのある、基本的な問題です。

70点以上で合格の試験ですから、30点分はミスしても合格できます。


一呼吸おいて、落ち着きましょう。

まずは簡単な問題を確実に解くことが大切です。

そして難しい問題や見たことのない問題はわかる範囲で答案用紙を埋めましょう。



皆様が本試験で合格されることを心よりお祈りしています。

合格後、人生の次のステップに進まれることを楽しみにしております。

第140回 簿記2級と簿記3級の問題、解答速報、予想合格率

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試験、お疲れ様でした!
まずは試験の事を忘れて、我慢していたことや好きなことをしてゆっくり休んでください。

日商簿記検定の公式な配点は公表されませんので、専門学校の解答で70点以下の方も実際の点数はわかりませんから、合格発表までは気にしなくて大丈夫です。

④信玄餅

(最終更新:6月14日21時)
6月14日に実施される日商簿記2級と日商簿記3級について、内容がわかり次第、試験問題や解説、予想合格率を更新していきます。



◆解答速報

解答速報が以下のサイトで公開されます。自己採点はこちらからどうぞ。

▼資格の大原

▼資格の学校TAC



◆模範解答集の請求

専門学校から無料第140回の試験問題と解答の冊子を送ってもらえます。
今回の試験でどのような問題が出題されたのか、解き方を知りたい方は請求しておきましょう。
また、次回11月の試験勉強をするさいに過去問としても利用できます。

なお、大原の方が届くのが速く、TACは文字が大きいので見やすいです。

kako
▼資格の大原 試験問題と解答冊子の請求はこちら


●入手方法
【解答速報情報】<第140回>日商簿記2月検定解答速報情報をクリック
「問題・解答集」請求(無料)をクリック

▼資格の学校TAC 試験問題と解答冊子の請求はこちら

●入手方法
2015年6月本試験 TAC解答速報&速報会実施情報 をクリック
「模範解答集」を無料送付!をクリック



◆予想合格率
試験内容から合格率を予想しました。
なお、商工会議所の合格発表日は概ね次のとおりです。

<合格発表日>
・6月22日 各地域の合格率が発表
・7月13~22日 全国の合格率が発表

■簿記3級
予想合格率 50%

<解説>全体的に過去問通りの典型問題でしたので、合格率も高めになると思います。


■簿記2級
予想合格率 30~35%

<解説>第3問は難しかったですが、第1問・第2問・第5問が簡単でした。全体としては過去の平均的な合格率に落ち着くと思います。



◆試験問題
今回出題された問題について解説を行います。

■簿記3級

第1問 仕訳 配点20点
1 売上諸掛(相手負担)
2 旅費交通費の支払い
3 地代を普通預金で支払い
4 所得税預り金の支払い
5 借入金の返済

第2問 補助簿 配点10点
総勘定元帳の買掛金勘定と補助元帳の買掛金元帳(仕入先元帳)の穴埋め

第3問 合計残高試算表 配点30点
(1)合計残高試算表の記入
(2)月末商品の数量、商品単価、金額を記入

第4問 伝票会計 配点10点
3伝票制の伝票を記入する問題
(1)商品を売り、現金と商品券で受け取り
(2)配当金領収書の受け取り。
(3)手付金を当座預金で支払い

第5問 精算表 配点30点
決算整理事項等は次のとおり
・現金過不足の精算
・仮払金の精算
・売掛金の回収を未処理
・減価償却
・貸倒引当金の繰り入れ
・売上原価の算定(しーくりくりしー)
・前払保険料
・未収利息
・前受地代
・前払家賃

<解く順番>
第1問→第2問→第4問→第3問→第5問

<解説>
今回は過去問と同じレベルの基本問題が出題されました。過去問通りの典型的な出題内容で、量も多くなかったため、時間内に解くことができたのではないでしょうか。

第1問 目標16点
基本的な内容です。3は普通預金勘定を使う点に注意が必要です。1の売上諸掛の相手負担の問題は応用的な問題ですから、間違えた方がいたかもしれませんが、ここで1問ミスしても大丈夫です。

第2問 目標6点
総勘定元帳の買掛金勘定と補助元帳の買掛金元帳(仕入先元帳)の基本問題です。

第3問 目標20~26点
(1)で合計残高試算表を記入、(2)月末商品の問題です。
合計残高試算表は基本的な問題です。(2)は見慣れない形式でしたが、商品有高帳を下書きに書けば大丈夫です。多少ミスをしても問題ありません。

第4問 目標10点
取引を見て、仕訳を書き、3伝票制の伝票を記入する問題です。基本問題ですから、満点を得点しておきたいところです。

第5問 目標22~26点
精算表の基本的な問題です。経過勘定がすべて出てきているので苦手な人はミスしたかもしれません。また、貸倒引当金の計算では売掛金の回収分を忘れないように注意が必要です。多少ミスしても問題ありません。

全体 16+6+20+10+22=74点


■簿記2級

第1問 仕訳問題 配点20点
1 会社設立
2 本支店会計
3 売上割戻引当金
4 有価証券の端数利息
5 減価償却(生産高比例法)

第2問 伝票会計 配点20点
(1)仕訳日計表の記入
(2)総勘定元帳の記入
(3)仕入先元帳の記入

第3問 損益計算書 配点20点

第4問 標準原価計算 配点20点
問1 仕訳
問2 損益計算書

第5問 等級別総合原価計算 配点20点


<解く順番>
第1問→第5問→第4問→第2問→第3問


<解説>
今回は得点しやすい問題で満点近く稼ぎ、第3問で部分点を狙うことが大切でした。
前々回、前回と比べると難易度は下がったため、過去の平均的な合格率30~35%になると予想しています。

短時間で解ける仕訳と工業簿記を片付けてから、第2問と第3問に時間をしっかり使うことができたのか、が合否の分かれ目になったと思います。

テキストや総仕上げ問題集で万遍なく学習していた方は、日々の努力が得点につながったのではないでしょうか。


第1問 目標12~16点
1、2、4、5は基本的な内容で、3が難しいです。1と3の注意は以下の通りです。

1 発起人が立て替えている500,000は、創立費となります。立替金は、会社が従業員などに立て替えた金額です。発起人が立て替えた金額ではありません。
3 選択できる勘定科目は売上がないので、売上割戻を使うのは学習したことがなかったと思います。しかし、選択する勘定科目から消去法で書けば正解です。

<今まで学習してきた仕訳>
 売上割戻引当金55,000/現金80,000
 売上105,000        売掛金80,000

  ↓勘定科目に売上がないので、売上割戻勘定を使う

 売上割戻引当金55,000/現金80,000
 売上割戻105,000        売掛金80,000

第2問 目標16~20点
伝票会計の推定問題です。仕訳日計表を記入し、受取手形勘定と支払手形勘定、仕入先元帳を記入する問題です。しっかり時間を使って、ここは8割以上を狙いたい所です。

来年6月以降に簿記3級の出題範囲となる伝票会計(仕訳日計表)が出題されていた点は気がかりでした。来年6月以降、5伝票制は日商簿記1~3級すべての範囲外となるため、今回は3伝票制の問題を出題したようです。内容は難しくなかったので、受験生にとっては有り難い問題です。

第3問 目標10~16点
損益計算書の問題です。仕訳や工業簿記の問題を素早く解いて、本問は50分程使いたいです。

問題文がわかりにくい箇所が複数あるので、簡単な所から仕訳を書くことが重要です。難易度が見分けられない方は、問題文が短い所=簡単な問題と覚えておきましょう。[資料Ⅰ]の金額をそのままを写せば正解となる部分も多いので、できる限り記入することが大切です。

今回の問題をどのようなの流れで解けばよかったのか、こちらのページで詳細に解説しています。


第4問 目標14~20点
標準原価計算の仕訳と損益計算書の問題です。基本的には簡単ですが、シングルプランなので問1(3)が難しいです。パブロフ流のテキストには書いてましたが、細かすぎるのでここは間違えて大丈夫です。

・シングルプラン(材料勘定、賃金勘定、製造間接費勘定で原価差異を把握)
 価格差異60,000/材料96,000
 数量差異36,000

・パーシャルプラン(仕掛品勘定で原価差異を把握)
 価格差異60,000/仕掛品96,000
 数量差異36,000

第5問 目標20点
等級別総合原価計算の基本問題です。確実に満点を狙いたい所です。

全体 12+16+10+14+20=72点

パブロフ流でみんな合格 日商簿記3級 第2版が発売します!

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簿記3級第2版の写真
日商簿記3級のテキストが新しくなりました!
総ページ数が340ページに増え、説明と解説がより詳しくなりました!



<9月18日発売>現在、予約受付中!
簿記3級第2版の表紙
簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記3級 第2版


平成28年度の【新】試験範囲にも対応!
本書は、旧範囲(平成28年2月試験まで)・新範囲(平成28年6月試験から)のどちらにも対応していますので、安心してお使いいただけます。


◆初版からの変更点

・新試験範囲の内容を追加。
・ページ数を88ページ増やし、さらに詳細な説明を追加。
・各章の始まりにその章で何を学ぶのかパッとわかるマンガを追加。
・各ページに勘定科目の定義、ホームポジション、用語説明を追加。
・試算表、精算表、財務諸表の解き方をより詳しく説明。

簿記3級テキスト第2版_185 簿記3級テキスト第2版_45

簿記3級テキスト第2版_14

簿記3級テキスト第2版_21

簿記3級テキスト第2版_161


◆パブロフ流の4つのポイント

●4コマ漫画やイラストがわかりやすい
簿記習得の近道は取引を理解すること。本書では4コマ漫画やイラストで取引の流れをパッと理解することができます。

●必要な知識をしっかり学べる
初めて簿記を学ぶ人でもわかるように専門用語を使わず、一つ一つ丁寧に解説しています。さらに、専門用語や簿記の詳しい仕組みを、用語説明等に記載していますので、必要な知識もしっかり学ぶことができます。

●練習問題は試験レベルの内容
テキストで理解した後は、練習問題で知識を定着させます。本書の練習問題は本試験レベルに近い内容ですから、そのまま試験で役に立ちます。改訂により練習問題も大幅に追加しました。


●苦手な人が多い分野を丁寧に解説
試験に頻出の試算表や精算表、財務諸表の解き方を一つ一つ丁寧に解説。本書の解き方をそのままマネするだけでスイスイ解けるようになります。

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◆うれしい特典

・本試験と同じ120分の「実践問題6回分」(ダウンロード)
・何回でも解ける「練習問題の答案用紙」(ダウンロード)

簿記3級テキスト第2版_161

第141回11月日商簿記の出題予想(簿記2級と簿記3級)

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第141回(2015年11月15日)の日商簿記検定が近づいてきました。
簿記2級に関して、今年の試験は範囲が変更する境目の試験のため、注意が必要です。
今回の試験ではどのような問題が出題されるのか、予想しました。

大切なのは、予想した分野だけしか勉強しないのではなく、苦手な分野があれば解けるようになっておくのが正しい学習法です。苦手な分野はテキストや総仕上げ問題集を使って復習しておきましょう。

テキストや総仕上げ問題集が解けるようになっていれば、70点以上は確実に得点できます。
試験直前に実力が伸びますので最後まで諦めずに頑張ってください!


■日商簿記3級

第1問 仕訳(20点)
 1当座借越
 2固定資産の売却
 3割引手形
 4仮受金の精算
 5引出金

第2問 補助簿(10点)
・補助簿の選択問題

第3問 残高試算表(30点)
・二重仕訳が発生する問題
・為替手形に注意

第4問 勘定の記入(10点)
・経過勘定(前払、未払、前受、未収)の勘定記入

第5問 損益計算書と貸借対照表(30点)


【補足】
その他、出題可能性が高いのは次のとおり。

・第2問 小口現金出納帳、商品有高帳の記入
・第4問 伝票会計の問題、理論の穴埋め問題


■日商簿記2級

<商業簿記>

第1問 仕訳(20点)
 1合併(株式を渡す場合)
 2消費税
 3固定資産の買い換え
 4賞与引当金
 5株主総会での繰越利益剰余金の処分

第2問 銀行勘定調整表(20点)

第3問 貸借対照表と損益計算書(20点)
・満期保有目的債券の償却原価法
・期中取得の建物の減価償却費を分けて計算する
・200%定率法で減価償却を行う。

<工業簿記>

第4問 個別原価計算(20点)
・材料費、労務費、経費などの資料から、製造原価報告書と損益計算書を作成する問題

第5問 直接原価計算(20点)
・CVP分析
・損益計算書


【補足】第1問は、特殊商品売買、社債、繰延資産の可能性は極めて低いです。一方、固定資産や有価証券、引当金からの出題可能性が高いと考えられます。

もし、難解な問題が出た場合、捨て問ですから、他の基本的な問題を確実に正解することが大切です。変な問題に時間を使わないように注意しましょう。

第2問は、銀行勘定調整表、勘定記入、株主資本等変動計算書の問題が予想されます。それぞれについて、仕訳との対応関係を理解しておきましょう。

第3問は、貸借対照表と損益計算書の問題が短時間で解けるように練習しておきましょう。最近は問題のボリュームが多い傾向が続いています。

第4問、第5問について、工業簿記は範囲が広く、すべての分野の出題可能性は同じ状況です。苦手分野を作らないことが重要ですから、出題予想の内容ではなく、苦手な分野を克服する学習を進めていきましょう。

その他、出題可能性が高いのは次のとおり。下記の論点も解けるようになっておきましょう。

<商業簿記>
・第1問 増資と株式交付費、商品保証引当金、修繕引当金
・第2問 勘定記入の問題(固定資産、有価証券、給与)、株主資本変動計算書の問題
・第3問 精算表、本支店会計の問題(合併損益計算書と合併貸借対照表)

<工業簿記>
・第4問 本社工場会計の仕訳の問題
・第5問 工程別総合原価計算(仕損あり)

パブロフくんの全国書店巡りの旅⑲ 関東編Ⅳ

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パブロフ流でみんな合格日商簿記3級テキスト&問題集 第2版の発売記念で、
今回は関東の本屋さんを訪問しました。

ぱ_影有2「やるぞやるぞ~♪」

01-01三省堂
三省堂書店 有楽町店

01-02書泉
書泉ブックタワー(秋葉原)

01-03丸善
丸善 津田沼店



翔泳社の人が事前にアポを取ってくれていたので、店員さんに対応してもらいました。

ぱ_影有2「店員さん、一緒に写真撮ろう~♪」

02-01明正堂
明正堂 アトレ上野店

02-02TSUTAYA
TSUTAYA 東京上野店



紀伊國屋書店さいたま新都心店には、ものすごく簿記に詳しい店員さんがいらっしゃいました。

ぱ_影有2「どうしてそんなに詳しいの?」

なんと、日商簿記2級を取得後、1級を受験中ということです!

ぱ_影有2「ふわ~!一緒に写真撮ってもらってもいいですか?」
    (頭いいの分けてもらおう…すりすり…)

02-03紀伊国屋
紀伊國屋書店 さいたま新都心店

02-04書楽
ブック・デポ書楽(さいたま新都心、北与野)

02-05紀伊國屋
紀伊國屋書店 浦和パルコ店

03-01天一
天一書房 日吉店

03-02慶應
慶應義塾大学生協 日吉

ぱ_影有2「ん?15%OFF!?」

さすがパブロフくん、お買い得情報は見逃さないね。
慶應生協日吉店では2015年11月28日まで簿記フェアを開催中。慶應大生はパブロフ流の本を15%OFFで購入できるのですよ!

ぱ_影有2「え~、いいな~。パブロフも慶応大生になろう。」

無理だよ、、、。それではドンドン行きましょう!



03-03あおい
あおい書店 川崎駅前店

03-04有隣堂
有隣堂 アトレ川崎店

03-05丸善
丸善 ラゾーナ川崎店

どの書店さんも、快くPOPを置いてくださいました。
近くにお住まいの方は、手書きPOPをぜひ見に来てください!

今回、伺ったのは…

東京都
・三省堂書店 有楽町店
・書泉ブックタワー(秋葉原)
・明正堂 アトレ上野店
・TSUTAYA 東京上野店

千葉県
・丸善 津田沼店

埼玉県
・紀伊國屋書店 さいたま新都心店
・ブック・デポ書楽(さいたま新都心、北与野)
・紀伊國屋書店 浦和パルコ店

神奈川県
・天一書房 日吉店
・慶応義塾大学生協 日吉
・あおい書店 川崎駅前店
・有隣堂 アトレ川崎店
・丸善 ラゾーナ川崎店


撮影とブログ掲載のご許可をくださった皆様、本当にありがとうございました!


【関連記事】
パブロフくんの全国書店巡りの旅 ① 本気になったパブロフくん
パブロフくんの全国書店巡りの旅 ② 東京編
パブロフくんの全国書店巡りの旅 ③ 北海道編
パブロフくんの全国書店巡りの旅 ④ 九州編Ⅰ
パブロフくんの全国書店巡りの旅 ⑤ 九州編Ⅱ
パブロフくんの全国書店巡りの旅 ⑥ 東京編Ⅱ
パブロフくんの全国書店巡りの旅 ⑦ 関西編
パブロフくんの全国書店巡りの旅 ⑧ 福岡編
パブロフくんの全国書店巡りの旅 ⑨ 東北編Ⅰ
パブロフくんの全国書店巡りの旅 ⑩ 東北編Ⅱ
パブロフくんの全国書店巡りの旅 ⑪ 北関東編
パブロフくんの全国書店巡りの旅 ⑫ 東京編Ⅲ
パブロフくんの全国書店巡りの旅 ⑬ 沖縄編
パブロフくんの全国書店巡りの旅 ⑭ 福井・石川編
パブロフくんの全国書店巡りの旅 ⑮ 富山・新潟編
パブロフくんの全国書店巡りの旅 ⑯ 香川・愛媛編
パブロフくんの全国書店巡りの旅 ⑰ 高知・徳島編
パブロフくんの全国書店巡りの旅 ⑱ 山梨・長野編
パブロフくんの全国書店巡りの旅 ⑲ 関東編Ⅳ


▼書籍
簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記3級 第2版
簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級

残り1カ月 簿記でミスする原因、下書き、勉強スケジュール 【2級】【3級】

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パブロフくんが日商簿記2級、3級を目指すブログ-ぱ おにーさーーん♪

パブロフくんが日商簿記2級、3級を目指すブログ-お兄 パブロフくん、今日は元気だね。

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パブロフくんが日商簿記2級、3級を目指すブログ-お兄 えらいね。どれどれ。・・・。うーん。



◆簿記でミスする原因のチェックリスト

① 問題文をちゃんと読んでいない。

→ 読み飛ばしがないよう、下書き用紙で抑えたり、シャーペンでなぞったりして、正確に1文1文を1回で読んでいく

→ 読んだ問題は斜線を引き、消し込みをする。


② どこから手を付けてよいかわからずあたふたする。

→ 1文読んで仕訳を書き、1文読んで仕訳を書き、をひたすら繰り返す。

→ 分からない問題・時間がかかりそうな問題はしるしをつけて飛ばし、最後まで行ってから戻る。

「第1回 簿記って?日商簿記の試験って?」の「過去問を解く」にあるような手順を自分の中に確立できれば大丈夫。


③ 時間が足りない

→ 問題文を何度も読まない。読んだ問題文は消して、2回読まないようにする。

→ 手が止まったら負け。仕訳自体を覚えていない。
  分からない問題はしるしをつけて飛ばし、手を動かし続ける


④ 仕訳自体を覚えていない。

→ 仕訳を書く練習をひたすらする。

→ 問題集、テキスト、簿記アプリを使って、自力で仕訳を書けるようになるまで何度も確認する。


⑤ その論点の仕訳のパターンを覚えていない。

→ 問題文の条件の違いにより、仕訳がどう変わっているのかを理解する。

→ 問題集、テキスト、簿記アプリを使って、条件を読み取って自力で仕訳を書けるようになるまで何度も確認する。


⑥ 精算表、試算表の問題になると解けない。

→ そもそも個別の仕訳が書けないため、最後まで辿り着かない。④⑤で練習。

→ 過去問を2時間で解く練習が足りない。

→ 答え合わせのときに、すべての仕訳が合っているのに精算表の金額を間違ったのなら 「第1回 簿記って?日商簿記の試験って?」の「過去問を解く」の⑥以降ができていないので、過去問で練習する。


⑦ 月数を間違える。

→ めんどうでも、指折りして毎回数える。これは本当にミスが多いので正確に数える。


⑧ 単位を間違える。

→ 問題文を読むときに、必ず単位を確認して下書きに書き、斜線を引く。


⑨ 精算表で書く欄を間違える。

→ 左手に下書き用紙を持って、1行ずつ確認する。


⑩ 下書き文字が小さいため、読み間違える。

大きく綺麗に書く。早く書いても時間は短縮されない、時間は余るほどある。


⑪ 電卓が正確に打てない。

→ 電卓は一度の合計につき一回しか打たない。何度も叩く癖があると間違えやすくなる。



◆実際に使った問題用紙と下書き用紙のサンプル

※囲んである青い文字は説明のために後から書き加えました。


□問題用紙
ぱぶろふくんが日商簿記2級、3級を目指すブログ-第8回チェックリスト①

□下書き1
ぱぶろふくんが日商簿記2級、3級を目指すブログ-第8回チェックリスト②

□下書き2
ぱぶろふくんが日商簿記2級、3級を目指すブログ-第8回チェックリスト③

□解答用紙
ぱぶろふくんが日商簿記2級、3級を目指すブログ-第8回チェックリスト④

▼精算表の解き方ビデオはこちら

パブロフくんが日商簿記2級、3級を目指すブログ-お兄 簿記の試験まであと1カ月だね。こういうスケジュールで進めるといいよ。

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◆残り1カ月 試験までのスケジュール

<簿記3級>
① 仕訳を完成(2週間)

【使うもの】テキスト、総仕上げ問題集、簿記アプリ

→ 仕訳の問題を解く(1論点1~2問)

→ 範囲を終わらせる・全範囲の9割程度の仕訳が答えを見なくても書けるようになる
 
※イスに座って勉強する必要はありません。通勤電車や待ち時間、寝る前10分などスキマ時間を使って演習しましょう。


② 実践(2週間)
【使うもの】実践問題、過去問集

実践問題6回分を解く。余裕があれば過去問を12~15回分程度解く。

間違った問題について「どのような問題だったか」「何を間違ったのか」「次はどうやったら間違えないか」メモしておくと、次回同じ論点が出たときに間違えなくなる。解答解説を読んでわかった気になるのは危険。

過去問を解くことで仕訳以外の問題に慣れておく。
総勘定元帳や伝票の書き方をマスターする。
精算表や貸借対照表、損益計算書の書き方をマスターする。


<簿記2級>
簿記2級の場合、苦手分野があると合格の可能性が下がります。早めに苦手分野を克服しましょう。

① 仕訳の特訓と苦手分野の克服(3週間)

【使うもの】テキスト、総仕上げ問題集、簿記アプリ

<商業簿記>
・ 仕訳の問題を解く(1論点1~2問)
範囲を終わらせる・全範囲の8割程度の仕訳が答えを見なくても書けるようになる
 
※イスに座って勉強する必要はありません。通勤電車や待ち時間、寝る前10分などスキマ時間を使って演習しましょう。

・株主資本等変動計算書の問題をマスターする。
・貸借対照表と損益計算書の問題をマスターする。

<工業簿記>
・苦手な分野の問題だけを集中的に解く。
・総合原価計算の仕損(先入先出法と平均法)、材料の追加投入、等級別、組別、工程別をマスターする。
・標準原価計算の差異分析、直接原価計算、CVP分析をマスターする。


③ 実践(2週間)
【使うもの】実践問題・過去問集

実践問題6回分、過去問を最新の6回分程度解く。

最近の過去問は非常に重要なので必ず解いておくこと!
範囲改定の影響で、出題されない範囲があるため、古い過去問を解く場合に注意が必要。
実践問題や模擬問題、予想問題を解くのが有効。

・商業簿記 → 古い過去問には出題されない分野が含まれている。
       (特殊仕訳帳、特殊商品売買、社債、繰延資産など)
・工業簿記 → 範囲の変更はないため、過去問は古くても有効。

間違った問題について「どのような問題だったか」「何を間違ったのか」「次はどうやったら間違えないか」メモしておくと、次回同じ論点が出たときに間違えなくなる。解答解説を読んでわかった気になるのは危険。


③ 本試験10日前
簿記試験まであと10日間の過ごし方

④ 本試験前日、当日
試験の前日、当日の注意点



【関連分野】

簿記って?日商簿記の試験って?

【今回】 簿記でミスする原因のチェックリスト・試験1か月のスケジュール

勘定科目の位置は条件反射で

仕訳を書くのが速くなる


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第141回 簿記3級の問題、解答速報、合格率推移

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受験された方、試験お疲れ様でした!

今回の試験、いかがでしたか?
実際に受験した感想など、お気軽にコメント欄にお書きください♪

しばらく試験の事は忘れて、我慢していたことや好きなことをしてゆっくり休んでください。

日商簿記検定の公式な配点は公表されませんので、専門学校の解答で70点以下の方も実際の点数はわかりませんから、合格発表までは気にしなくて大丈夫です。

簿記3級の情報が入り次第、随時更新します。(最終更新:11月15日23時)
→簿記2級についてはこちら



◆解答速報

解答速報が以下のサイトで公開されます。自己採点はこちらからどうぞ。

▼資格の大原

▼資格の学校TAC



◆模範解答集の請求

専門学校から無料第141回の試験問題と解答の冊子を送ってもらえます。
今回の試験でどのような問題が出題されたのか、解き方を知りたい方は請求しておきましょう。
また、次回2月の試験勉強をするさいに過去問としても利用できます。

なお、大原の方が届くのが速く、TACは文字が大きいので見やすいです。

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●入手方法
【解答速報情報】<第141回>日商簿記11月検定解答速報情報をクリック
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2015年11月本試験 TAC解答速報&速報会実施情報 をクリック
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◆第141回日商簿記3級の予想合格率

試験内容から合格率を予想しました。
商工会議所の合格発表のスケジュールは次のようになっています。

<合格発表のスケジュール>
・11月23日 各地域の合格率が発表
・12月中旬 全国の合格率が発表

予想合格率 25%前後




◆第141回日商簿記3級の試験問題と解説

今回出題された問題について解説を行います。

第1問 仕訳問題5問(配点20点)
1手形の割引き
2普通預金から当座預金に振り替え、手数料の支払い
3償却債権取立益
4自動車販売業の販売目的の中古車の購入(仕入と買掛金を使う)
5固定資産税の納付

第2問 当座預金と当座借越の勘定記入(配点10点)

第3問 合計残高試算表の作成(配点30点)

第4問 理論問題(配点10点)
1.財務諸表の名称、試算表の名称
2.当期純利益または当期純損失の損益振替について
3.伝票会計の名称

第5問 貸借対照表と損益計算書の作成(配点30点)
・決算整理前の残高に推定あり

<解く順番>
問題の量が少なく、時間がかからない問題から解きましょう。
第1問→第2問→第4問→第5問→第3問

<時間配分>
各問題の時間配分の目安は次のとおりです。()は著者が実際に解いた時間です。
第1問 15分(8分)
第2問 10分(6分)
第3問 45分(30分)
第4問 5分(3分)
第5問 45分(20分)
全体 120分(67分)

<解説>
全体として、時間がかかるボリュームが多い内容で、一部推定もあり、難易度は高かったです。第3問、第5問は集計作業と記入する箇所が多かったので、時間をかけてじっくり解くことが大切です。第1問や第2問でしっかり得点を稼ぎ、第3問、第5問を時間をかけて正確に解けば70点以上に届いたのはないでしょうか。


第1問(目標12~16点)
小問4は、ひっかけがあるので間違っても構いません。それ以外はテキストの基本的な内容です。

1.手形の割引きの基本的な問題です。

2.あまり見ない問題ですが、問題文の指示に従えば簡単です。普通預金から当座預金へ振り替えと、小切手帳の交付でかかった手数料を支払手数料に計上するだけ仕訳を書けば大丈夫です。

3.前期貸倒れ処理した売掛金が、当期に50,000返ってきたので、償却債権取立益を使って仕訳をします。テキストに書いてある仕訳なので、正解したい所です。

4.パッと見て、車両の購入?と勘違いすると間違える、ひっかけ問題です。慣れてないと解けないと思いますので、これは不正解で大丈夫です。
問題文に次の指示があります。
「販売目的の中古自動車」「当店は自動車販売業を営んでいる」
つまり、中古自動車は、自動車販売業を営んでいる当店にとっては商品になりますので、次の仕訳になります。
 仕入1,210,000/買掛金1,200,000
         現金10,000

5.固定資産税は租税公課を使って仕訳を行います。


第2問(目標10点)
当座預金勘定と当座借越勘定の空欄を記入するだけの親切な問題です。
仕訳と空欄が対応していますので、仕訳から答案用紙の勘定を記入するときに、仕訳の間違いに気が付きます。
ここは満点を確保しましょう。

ポイントは、1月13日の仕訳で、当座預金残高がゼロになるため、当座借越を使って仕訳を書くことになります。
 買掛金400,000/当座預金250,000
         当座借越150,000

そして、1月18日の売上の代金を当座預金に振り込んだ仕訳で、当座借越が解消します。
 当座借越150,000/売上350,000
 当座預金200,000


第3問(目標22~26点)
合計残高試算表の問題です。取引が多く時間がかかるので、後回しにするのがいいでしょう。
問題文にも書いてありますが、「書く取引内には重複しているものが含まれているので、注意すること」を忘れずに解きましょう。親切なことに、「月中取引高」「12月末残高」の書き方まで指示してくれています。

解き方は、次のとおりです。
ステップ1 下書きにすべて仕訳を書く
ステップ2 重複している仕訳に、斜線を引く
ステップ3 答案用紙に記入する

重複しているものは、次の2つです。
★(1)a.当座預金口座からの引出し¥150,000と(2)d.現金の引出し ¥150,000
★(2)e.商品の仕入れ¥200,000と(3)a.小切手の振り出しによる仕入¥200,000

ポイント
・従業員の所得税は、所得税預り金を使って仕訳を行う点です。答案用紙を見ると書いてあるので、わからなかった人も答案用紙から判断すれば大丈夫です。


第4問(目標4~6点)
理論の穴埋め問題です。簡単なア、エ、オを正解すれば十分でしょう。

1.ア(貸借対照表)は、第5問の答案用紙を見れば名前が書いてあります。
 イ(繰越試算表)は、難しかったので不正解で大丈夫です。

2.収益と費用をウ(損益)勘定に振り替え、損益勘定をエ(資本金)勘定に振り替える、という流れを聞いています。簿記3級では、この流れをしっかり説明していない場合も多く、難しかったかもしれません。

3.これは3伝票会計のオ(振替)伝票と書けば正解です。


第5問(目標20~24点)
貸借対照表と損益計算書を作成する問題です。
決算整理前の現金残高、資本金残高を推定する必要があり、上から順番に解くと時間がかかります。
貸借対照表は、売掛金と受取手形のそれぞれから貸倒引当金を控除するタイプの問題で、テキスト第2版P.316や総仕上げ問題集P.236、模擬問題第3回で出題した形式です。

解き方は次のとおりです。
ステップ1 下書きにすべての仕訳を書く
ステップ2 答案用紙の貸借対照表と損益計算書の横に、決算整理前の残高を書き写す
ステップ3 下書きの仕訳を、答案用紙の貸借対照表と損益計算書の横に書き写す

ポイント
1.現金の実際有高と帳簿残高の差額
現金の推定が飛ばして、最後に解くのがオススメです。時間がかかるだけなので、ここは解かなくても良いです。
ここでは、貸借対照表の現金だけ先に記入します。期末の現金実際有高¥580,000を答案用紙に記入します。

なお、推定を行う場合、(1)の決算整理前の残高を見て、下書き用紙に手書きの残高試算表を作成します。資本金は資本金勘定の差額で計算できます。推定すると¥590,000となるはずですから、決算整理仕訳は次のとおりです。
 雑損10,000/現金10,000

2.売掛金の未処理
 当座預金50,000/売掛金50,000

3.貸倒引当金
上記2.で売掛金50,000が減っている点に注意が必要です。
計算:(650,000+800,000-50,000)×1%-10,000=4,000
  貸倒引当金繰入4,000/貸倒引当金4,000
なお、貸借貸借表は、受取手形と売掛金をそれぞれ貸倒引当金を計算しているので、次の金額を記入します。
 受取手形 650,000×1%=6,500
 売掛金 (800,000-50,000)×1%=7,500

4.しーくりくりしー
 仕入370,000/繰越商品370,000
 繰越商品420,000/仕入420,000

5.備品の減価償却
直接法なので、慣れていない人は難しい問題です。分からなかった人は飛ばしても大丈夫です。
前期に1年分の減価償却費を計上しているので、残り5年分が決算整理前の備品の金額1,300,000です。
 計算:1,300,000÷5年=260,000
 減価償却費260,000/備品260,000

6.消耗品費から消耗品に振り替えます。
 消耗品22,000/消耗品費22,000

7.保険料の前払い分を前払費用に計上します。翌期1月~3月の3か月分が前払いなので、
 計算:144,000÷12か月×3か月=36,000
 前払費用36,000/保険料36,000

8.支払利息の未払い分を未払費用に計上します。当期11月~12月の2カ月分が未払いなので、
 計算:2,000,000×1.2%÷12か月×2か月=4,000
 支払利息4,000/未払費用4,000

全体 16+10+22+4+20=72点


◆的中情報
パブロフ流のテキスト、総仕上げ問題集の的中情報は次のとおりです。
第5問は模擬試験第3回と同じ形式でした。
第141回簿記3級的中

第141回 簿記2級の問題、解答速報、合格率推移

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11月の日商簿記2級の受験された方、試験お疲れ様でした!

今回の試験、いかがでしたか?
実際に受験した感想など、お気軽にコメント欄にお書きください♪

しばらく試験の事は忘れて、我慢していたことや好きなことをしてゆっくり休んでください。

日商簿記検定の公式な配点は公表されませんので、専門学校の解答で70点以下の方も実際の点数はわかりませんから、合格発表までは気にしなくて大丈夫です。

簿記2級の情報が入り次第、随時更新します。(最終更新:11月15日23時)
→簿記3級についてはこちら



◆解答速報

解答速報が以下のサイトで公開されます。自己採点はこちらからどうぞ。

▼資格の大原

▼資格の学校TAC



◆模範解答集の請求

専門学校から無料第141回の試験問題と解答の冊子を送ってもらえます。
今回の試験でどのような問題が出題されたのか、解き方を知りたい方は請求しておきましょう。
また、次回2月の試験勉強をするさいに過去問としても利用できます。

なお、大原の方が届くのが速く、TACは文字が大きいので見やすいです。

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●入手方法
【解答速報情報】<第141回>日商簿記11月検定解答速報情報をクリック
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●入手方法
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◆第141回日商簿記2級の予想合格率

試験内容から合格率を予想しました。
商工会議所の合格発表のスケジュールは次のようになっています。

<合格発表のスケジュール>
・11月23日 各地域の合格率が発表
・12月中旬 全国の合格率が発表

予想合格率 20%前後




◆第141回日商簿記2級の試験問題と解説

今回出題された問題について解説を行います。

第1問 仕訳問題5問(配点20点)
1受取配当金の源泉所得税控除
2建設仮勘定の振替、共通工事費の配賦
3買掛金の支払い、仕入割戻を未収金に計上したものを相殺して支払う
4仕入と研究開発費の未払い、消費税は税抜方式
5貯蔵品を使用した商品保証引当金と商品保証費

第2問 売買目的有価証券の取得と売却、端数利息に関する勘定記入(配点20点)
問1 売買目的有価証券勘定、有価証券利息勘定の記入
問2 有価証券売却損益の金額
問3 満期保有目的だった場合の①次期繰越額、②有価証券利息の当期発生額

第3問 精算表(配点20点)

第4問 本社工場会計(配点20点)
工場の仕訳を書く問題。
(1)直接材料と間接材料の購入
(2)直接工と間接工の賃金を仕掛品と製造間接費に振り替える
(3)材料の棚卸減耗の計上
(4)製造間接費の予定配賦
(5)完成した製品を倉庫に搬入した(仕掛品から製品に振り替え)

第5問 CVP分析(配点20点)
直接原価計算の損益計算書から、各問を計算する。
問1損益分岐点売上高は?
問2400万円の営業利益を達成する売上高は?
問3現在の売上高が何%落ち込むと損益分岐点売上高となるか?
問4売上高が500万円増加した場合、営業利益の増加額は?
問5損益分岐点を100万円下げるためには、固定費をいくら下げればよいか?


<解く順番>
全体を見てみて、量が少なく簡単そうな工業簿記を先に解きましょう。

第4問→第5問→第1問→第2問→第3問


<時間配分>
各問題の時間配分の目安は次のとおりです。()は著者が実際に解いた時間です。

第1問 15分(10分)
第2問 40分(30分)
第3問 40分(20分)
第4問 15分(4分)
第5問 10分(5分)
全体 120分(69分)


<解説>
全体としては、簡単な問題と見慣れない問題が両方入っていたので、難易度はそこそこ難しかったと思います。

工業簿記が短時間で得点しやすく点数を稼ぎやすかったです。一方、商業簿記は第3問の精算表に時間を使い、得点を稼ぎ、第1問は3問程度、第2問は部分点狙いで十分です。


第1問(目標12点)
どれも見たことがない問題ですが、問題文の指示に従って仕訳を書くことが大切です。
第139回の過去問に似ている問題があるのですが、どうでしょうか。

1.難しいので、不正解でも構いません。経理の実務的な問題です。
受取配当金は源泉所得税が控除された後の金額が入金されます。最近の試験で似たような問題として、第139回第1問3定期預金の利息の問題で源泉所得税の控除が出ています。解いていた方は仮払法人税等を使って仕訳するのがわかったと思います。
 受取配当金の総額:240,000÷(100%-20%)=300,000
 当座預金240,000/受取配当金300,000
 仮払法人税60,000

2.問題文の指示に従うだけですから、正解したい問題です。
139回第1問1と類似の問題ですが、難易度は下がっています。パッと見ると非常に簡単そうな問題ですが、共通工事費について、問題文の指示に従って、金額を配賦することが必要です。

3.日本語がわかりにくい問題です。深く考えずに仕訳を書くと正解できると思います。
下記の②を解答すれば正解となるのですが、状況がわかりにくいです。

①仕入割戻を受け取ったとき、間違って次の仕訳をした(本来は買掛金300,000と書く必要がある)
 未収金300,000/仕入割戻300,000
②買掛金を支払うさいに、仕入割戻分を相殺して、純額を支払った
 買掛金2,500,000/未収金300,000
            普通預金2,200,000

4.消費税の税抜方式の問題です。できれば正解したい問題です。
仕入の税抜方式の仕訳は習っていますので、研究開発費も同じように考えて仕訳を書けば良いだけです。商品と研究開発費に分けて、仕訳を書き、答案用紙には合算させた仕訳を書くと簡単に解くことができます。

①商品の仕訳
仕入3,200,000/買掛金3,456,000
仮払消費税256,000

②研究開発費の仕訳
研究開発費600,000/未払金648,000
仮払消費税48,000

③上記①と②を合算する

5.商品保証引当金の基本的な問題で、正解するべき問題です。
問題文の「貯蔵品に計上されている修理用部品を使用した」と指示がありますので、貯蔵品を取り崩す点に注意しましょう。


第2問(目標8~12点)
計算が面倒で、時間のかかる問題です。一つ一つの仕訳は難しくありません。
ただ、仕訳帳のページ数も書く必要があり、摘要欄を諸口で書く箇所もあるので、減点されている方も多そうな気がします。簿記3級の総勘定元帳の記入を理解していないと正答は厳しかったと思います。なお、本問は問3だけ解くこともできます。時間が足りなかった人は、問3だけ解いても良かったでしょう。

仕訳は次のようになります。端数利息の問題は、テキストでも説明していますが、売買目的有価証券と同じ側に有価証券利息を書くだけです。

5月1日 仕訳帳3ページ
 計算:100,000,000×98.6÷100=98,600,000
 売買目的有価証券98,600,000/未払金98,720,000
 有価証券利息120,000

6月30日 仕訳帳6ページ
 計算:100,000,000×0.36%×6か月÷12か月=180,000
 普通預金180,000/有価証券利息180,000

10月31日 仕訳帳10ページ
 計算:①帳簿価額30,000,000×98.6÷100=29,580,000
    ②売却額30,000,000×97.5÷100=29,250,000
    ③有価証券売却損益②-①=△330,000(損)
 未収金    29,286,000/売買目的有価証券29,580,000
 有価証券売却損330,000 有価証券利息36,000

12月31日 仕訳帳14ページ
 計算:70,000,000×0.36%×6か月÷12か月=126,000
 普通預金126,000/有価証券利息126,000

平成27年1月30日 仕訳帳15ページ
 計算:①帳簿価額40,000,000×98.6÷100=39,440,000
    ②売却額40,000,000×97.5÷100=39,280,000
    ③有価証券売却損益②-①=△160,000(損)
 未収金    39,292,000/売買目的有価証券39,440,000
 有価証券売却損160,000 有価証券利息12,000

3月31日 仕訳帳18ページ 
 計算:①帳簿価額40,000,000×98.6÷100=39,440,000
    ②売却額40,000,000×97.5÷100=39,280,000
    ③有価証券売却損益②-①=△160,000(損)
 売買目的有価証券60,000/有価証券評価益60,000

 計算:30,000,000×0.36%×3か月÷12か月=27,000
 未収収益27,000/有価証券利息27,000

4月1日 仕訳帳1ページ
 有価証券利息27,000/未収収益27,000

問1は、上記仕訳の売買目的有価証券有価証券利息を書き写せば正解です。
問2は、上記仕訳の有価証券売却損を合計すれば正解です。
問3は、償却原価法の問題です。残り何か月か把握できれば簡単に解けます。
 ・平成26年5月~平成30年12月まで、56か月。
 ・1か月当たりの償却額は、(100,000,000-98,600,000)÷56か月=25,000
 ・当期は、5月~3月までの11か月分を計上。25,000×11か月=275,000
 満期保有目的債券275,000/有価証券利息275,000

 年利率0.35%によって受け取ることができる有価証券利息
 計算:100,000,000×0.36%×11か月÷12か月=330,000

 ①満期保有目的債券の次期繰越額 98,600,000+275,000=98,875,000
 ②有価証券利息の計上額 275,000+330,000=605,000


第3問(目標12~20点)
精算表の基本問題です。特に難しい内容はありませんので、しっかり得点を確保しましょう。
質問があったので、消費税について補足します。

5.消費税について
パブロフ流の商業簿記テキストP.102の決算整理仕訳と同じです。

①精算表の残高より、仮払消費税169,000→0に仮受消費税165,200→0にします。
 仮受消費税169,600/仮払消費税165,200

②差額が右側なので、未払消費税とします。
 仮受消費税169,600/仮払消費税165,200
         未払消費税4,400


第4問(目標16~20点)
本社工場会計の基本問題です。満点を狙いたい所です。


第5問(目標20点)
CVP分析の問題です。CVPは苦手な人が多いので、問1が解ける人は満点で、解けなかった人は厳しかったと思います。今回は販売単価がわからないので、変動費率や貢献利益率を使って計算します(総仕上げ問題集Chapter11-04と同じように解けます)。

ここでは、売上高を■円として計算して、解く方法を解説します。
下準備として、次の内容を計算しておきます。

売上高 5,000万円
変動費 2,800+200=3,000万円
固定費 1,000+800=1,800万円

変動費率3,000÷5,000×100=60%なので、売上の60%が変動費となることがわかります。


問1 損益分岐点は利益がゼロになる。売上高を■万円とすると、変動費はその60%になるので、
 売上高■万円-変動費■万円×60%-固定費1,800万円=0
→■×40%=1,800
→■=4,500

問2 営業利益が400万円なので、売上高を■万円とすると
 売上高■万円-変動費■万円×60%-固定費1,800万円=400万円
→■×40%=2,200
→■=5,500

問3 現在の売上高5,000万円から500万円減ると損益分岐点売上高4,500万円になる。
 500÷5,000×100=10%

問4 売上高が500万増えると5,500万円になる。これは問2の計算と一致する。営業利益は200万円から400万円になるので、200万円増加する。

問5 損益分岐点売上高が4,400万円となる場合、固定費を■万円とすると
 売上高4,400万円-変動費4,400万円×60%-固定費■万円=0
→1,760万円=■万円


貢献利益率を使って計算しても同じ結果になりますので、分かりやすい方で覚えておきましょう♪

全体 12+8+14+16+20=70点

ミスを防止する、ミスノートの書き方

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簿記の問題を解く場合、ミスした内容をミスノートに書くことをオススメします。

ミスノートを書くことで、自分のミスする傾向や苦手な内容、ミスした原因がハッキリします。そして、ミスが再度起きないように対策を行うことで、ミスがなくなり、最終的には満点が安定して取れるようになります。

ミスノートの書き方について、簿記3級と簿記2級で分けて書いてみました。受験される方は真似して作ってみてください♪

ケアレスミスの原因はこちら


◆簿記3級のミスノート

簿記3級のミスノートは次のように書きましょう。今回は文字だけですが、下書きや図などを書いておいてもいいでしょう。

日付 問題 ミスした内容と原因 今後の対策
11/8過去問 139回
第1問仕訳
固定資産税の納付を間違えた
原因:租税公課を覚えていなかった。
固定資産税や収入印紙を支払った場合、租税公課で仕訳をする。
11/9問題集 模擬問題
第3回 第5問
損益計算書と貸借対照表
記入する箇所が多く、時間が足りなかった。
原因:損益計算書と貸借対照表の両方を記入する問題に慣れていなかった。解くスピードが遅いことも原因。
下書きの仕訳から答案用紙に集計するさいに、電卓だけで計算してしまい、あたふたした。
→答案用紙に集計する方法は解答の解き方をそのまま真似する。
→目標時間以内に満点が取れるようになるまで解き直す。11/10解き直し済み。
11/10過去問 第140回
第2問勘定記入
補助簿の名前がわからなかった。
原因:名前を覚えていなかった。
主要簿は総勘定元帳。
補助簿は仕入先元帳。
他の名称についても復習済み。
11/15 商業 141回本試験
第1問仕訳
車両の仕訳を書いてしまった。
原因:初めて見た問題で内容がわからなかった。
自動車販売業を営んでいる場合の販売目的の中古自動車を購入した場合、仕入と買掛金を使う。
いつもテキストで習っているのは商品売買業を営んでいる場合の商品を購入した場合。どんな商売を行っているのかで、仕入に該当するものが変わる。
→「自動車販売業を営んでいる」「販売目的の」という具体的な指示がある場合、車両なのか仕入なのか、自分で考えてみること。
第3問
試算表
月中取引高をすべて間違えた。
原因:合計残高試算表の形式が過去問140回とは違う点に気が使なった。また、問題文の指示を読んでいなかった。
問題文に具体的な指示がある場合、必ず読むこと。読んだ文章には横線を引いておく。
→見直しのさいに、横線が引いていない文章は読み飛ばしていることがわかるため、読み飛ばしを防止できる。
試算表の問題は、どの形式があるのか、テキストで確認する。
→勘違いしやすいので、見直しのさいに記入する形式を間違えていないか、もう一度確かめる。
第2問 問3
償却原価法の月数
満期保有目的債券の償却原価法の月数を数え間違えた。
原因:発行日と取得日がズレていたので、混乱した。
時系列を整理するため線表を書く。
発行日、償還日を書き、取得日、当期の期首と期末日を書く。最後に当期の保有月数を数えれば必ず計算できる。
第3問
精算表
減価償却費の計算を当期取得分を分けずに計算してしまった。
原因:問題文に書いてある情報を読み飛ばした。
下書きに仕訳を書いた後、問題文に横線を引き、読み飛ばしがないことを確認する。
また、見直しのさいに、再度仕訳と問題文を比較し、ミスがないか確認する。
第5問
損益計算書と貸借対照表
推定部分に時間をかけすぎてしまい、時間が足りなくなった。
原因:上から順番に問題を解いてしまったこと。
推定部分は後回しにしておき、見慣れた問題から解くこと。
→部分点を7割以上取れば合格できるので、推定部分を正解する必要はない。通常のスピードで解けば、時間があまるので、余った時間で推定部分を解けばよい。



◆簿記2級のミスノート

簿記2級のミスノートは次のように書きましょう。今回は文字だけですが、下書きや図などを書いておいてもいいでしょう。

日付 問題 ミスした内容と原因 今後の対策
11/8過去問 139回
第1問仕訳
定期預金の源泉所得税の控除がわからなかった。
原因:初めて見る問題だった。
受取利息の源泉所得税が控除された場合、仮払法人税等で仕訳をする。
11/9商業 問題集Ch7-3
損益計算書と貸借対照表
記入する箇所が多く、時間が足りなかった。
原因:解くスピードが遅い。
下書きに仕訳を書くときに、手が止まってしまったので、仕訳を正確に覚えていなかった。また、仕訳から答案用紙に集計するさいに、電卓だけで計算してしまい、あたふたした。
→銀行勘定調整表の仕訳をすべてのパターンで書けるか復習する。
→1年分の前払いの保険料の仕訳は簿記3級を復習する。
→答案用紙に集計する方法は解答の解き方をそのまま真似する。目標時間内に満点が取れるようになるまで解き直す。11/10解き直し済み。
11/10工業 問題集Ch4-2
製造原価報告書
製造間接費差異(不利差異)を加算してしまった。
原因:正確に覚えていなかった。
製造原価報告書
・不利差異は加算する。
・有利差異は減算する。
11/15 商業 141回本試験
第1問仕訳
初めて見た問題に焦ってしまい、時間を使い過ぎた。
原因:時間を測っていなかった。
問題を解く場合、必ず時間を測り、目標時間内に解くこと。難しい問題は見直しで時間を掛けて解く。
第2問 問1
勘定記入
帳簿の記帳がわからなかった。
原因:帳簿を勉強していなかった。
簿記3級の主要簿と補助簿を復習して、次からは解けるようにしておく。
第2問 問3
償却原価法の月数
満期保有目的債券の償却原価法の月数を数え間違えた。
原因:発行日と取得日がズレていたので、混乱した。
時系列を整理するため線表を書く。
発行日、償還日を書き、取得日、当期の期首と期末日を書く。最後に当期の保有月数を数えれば必ず計算できる。
第3問
精算表
減価償却費の計算を当期取得分を分けずに計算してしまった。
原因:問題文に書いてある情報を読み飛ばした。
下書きに仕訳を書いた後、問題文に横線を引き、読み飛ばしがないことを確認する。
また、見直しのさいに、再度仕訳と問題文を比較し、ミスがないか確認する。
 〃消費税の税抜方式の決算整理仕訳がわからなかった。
原因:仕訳を覚えていなかったこと。
税抜方式の仕訳を復習する。覚え方は、①仮払消費税と仮受消費税を0にして、②差額を未払消費税とする。
 〃のれんの償却期間を数え間違えた。
原因:線表を書かなかった。
償却年数を数える場合は、線表を書き、年数を線表から数えるようにする。
第4問
本社工場会計の仕訳
間接工賃金の計算を間違えた。
原因:下書きの図を書かなかった。
下書きの図を書いて、解く。
 〃当月に完成した製品を倉庫へ搬入した、仕訳がわからなかった。
原因:どこの仕訳を問われているのか、わからなかった。
工業簿記でわからなくなったときは、流れを意識する。
材料→仕掛品→製品
上の図を書けば、仕掛品が完成して製品になった仕訳を書くことがわかる。
第5問
CVP分析
CVP分析の問題が、公式に当てはめても解けなかった。
原因:販売単価がわからない問題への対策ができていなかった。
販売単価がわからない場合、数量を■個とするのではなく、売上高を■円として解く。変動費は、売上高と変動費の対応関係(変動費率)を利用して計算する。
また、貢献利益率を使って計算する方法も覚えておき、どちらでも解けるようにしておく。11/18解けるように復習完了。

第142回2月日商簿記の出題予想(簿記2級と簿記3級)

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第142回(2016年2月28日)の日商簿記検定が近づいてきました。
今回の試験ではどのような問題が出題されるのか、予想しました。

ただし、予想した分野だけしか勉強しないのではなく、苦手な分野があれば解けるようになっておくのが正しい学習法です。苦手な分野はテキストや総仕上げ問題集を使って復習しておきましょう。試験直前に実力が伸びますので最後まで諦めずに頑張ってください!

■日商簿記3級

第1問 仕訳(20点)
 1仕入諸掛(両者負担)
 2固定資産の期中売却
 3当座借越
 4収入印紙と切手の購入
 5引出金

第2問 補助簿(10点)
・補助簿から仕訳を記入する問題

第3問 残高試算表(30点)
・二重仕訳が発生する問題

第4問 勘定の記入(10点)
・経過勘定(前払、未払、前受、未収)の勘定記入

第5問 損益計算書と貸借対照表(30点)

【補足】その他、出題可能性が高いのは次のとおり。

・第2問 小口現金出納帳、商品有高帳の記入
・第4問 伝票会計の問題、理論の穴埋め問題
・第5問 精算表


■日商簿記2級

<商業簿記>
第1問 仕訳(20点)
 1増資(株式交付費あり)
 2不渡手形(諸費用あり)
 3固定資産の買い換え
 4所得税預り金、住民税預り金、社会保険料の納付(会社負担分は法定福利費)
 5賞与の支払い(従業員預り金がある場合=給料の処理と同じ)

第2問 銀行勘定調整表(20点)

第3問 貸借対照表と損益計算書(20点)
・満期保有目的債券の償却原価法
・期中取得の建物の減価償却費を分けて計算する
・200%定率法で減価償却を行う。

<工業簿記>
第4問 個別原価計算(20点)
・個別原価計算

第5問 標準原価計算(20点)
・標準原価計算の原価差異分析
・損益計算書

<簿記2級の全体としての傾向>
最近3回の傾向を見ると範囲改正後も使える内容から出題しています。特殊商品売買、社債、繰延資産の可能性は極めて低いです。そして、範囲が狭くなったのですが、商業簿記の問題が難しくなっています。工業簿記の難易度はずっと変わっていませんので、工業簿記で点数を稼ぎ、商業簿記で簡単な所を正確に解くことが合格への近道です。

①工業簿記で満点を取ることが大切。問題集でも過去問でも、すべての問題が解けるようにしておく。
②第1問の仕訳問題が難しくなった。ただ、簡単な問題も出ているので、簡単な問題を確実に解くこと。
③第2問で簿記3級の帳簿の記帳ができる事を確認する内容が出題されている。主要簿と補助簿の記入、締め切り、損益振替について、簿記3級の内容を復習する。
④第3問は財務諸表の問題が出題されている。今後、精算表はあまり出なくなる(簿記3級でも同じ傾向)。
⑤前回の合格率が低かったので、基本レベルの問題が出題される可能性があるので、基礎が大切。

【第1問】
前回の試験が合格率が低かったため、過去問の傾向を反映した典型的な問題が出題される可能性もあります。
しかし、私の予想では、過去問で出た内容を少し変更した、見慣れない問題が出題されると思っています。テキストの基本的な仕訳を覚えた上で、最近の過去問の仕訳(138回、139回の仕訳が141回で難しくなって出てきたので、似たように変形して出てくる)を抑えておくのが正しい学習法です。

■典型的な仕訳が出る場合の対策
過去問の出題傾向から、上記に挙げた内容と次の内容が出題される可能性が高いです。きっちり抑えておきましょう。
<出題可能性が高い内容>
・株主総会での繰越利益剰余金の処分(利益準備金の計算を自分で行う)
・固定資産の購入(消費税の税抜方式)
・損益振替(当期純利益または当期純損失)
・法人税等の確定(法人税等または還付法人税等)

■見慣れない仕訳が出る場合の対策
最近の傾向として、税金に関する内容(法人税等、消費税、固定資産税)が良く出題されています。新しい傾向として、預金利息の源泉徴収や受取配当金の源泉徴収も出題されています。これに関連する内容として、給料や賞与の支給時の社会保険料や所得税・住民税の源泉徴収、または社会保険料の納付、所得税・住民税の納付が出題される可能性があります。135回第1問2を確認しておきましょう。

建設仮勘定が何度も出ていますが、何故こんなに繰り返し出題されるのか、不思議です。固定資産関係は重要ですから、買換え、除却、廃棄、火災(火災損失だけでなく保険差益も)など、すべての仕訳が解けるようになっておきましょう。

また、見慣れない問題で、指示に従って処理ができるのかを問うている問題も良く出題されいます。暗記した内容をそのまま書くのではなく、問題文の指示に従う練習も大切です。なお、難解な内容が出た場合、捨て問(1問4点しかない)ですから、他の基本的な問題を確実に正解することが大切です。変な問題に時間を使わないように注意しましょう。

【第2問】
銀行勘定調整表、勘定記入、株主資本等変動計算書の問題が予想されます。それぞれについて、仕訳との対応関係を理解しておきましょう。また、理論の穴埋め問題が出題される可能性もあります(簿記3級参照)。
<出題可能性が高い内容>
・勘定記入の問題(固定資産、給与、有価証券)、株主資本変動計算書の問題

【第3問】
貸借対照表と損益計算書の問題が短時間で解けるように練習しておきましょう。最近は問題のボリュームが多い傾向が続いています。また、損益計算書の段階利益の名称を覚えること、貸借対照表の表示区分(例えば、満期保有目的債券が流動資産の有価証券、固定資産の投資有価証券に分かれるポイント)も抑えておきましょう。今後は勘定科目がどこの区分に表示されるのか、空欄になっている問題が主流になってきます。
<出題可能性が高い内容>
・第3問 精算表、本支店会計の問題(合併損益計算書と合併貸借対照表)

【第4問、第5問】
ここ30回以上、似たような問題しか出ていません。工業簿記は範囲が広く、すべての分野の出題可能性は同じ状況です。苦手分野を作らないことが重要ですから、出題予想の内容ではなく、苦手な分野を克服する学習を進めていきましょう。
<出題可能性が高い内容>
・材料費、労務費、経費などの資料から、製造原価報告書と損益計算書を作成する問題
・本社工場会計の仕訳の問題
・総合原価計算の仕損(処分価値あり)

合格するために大切なことは、基本的な問題を確実に正解することです。難しい問題に注目してしまいますが、合格した人も難しい問題は正解していません。大切なのは、簡単な問題から順番に解くこと、苦手な分野を作らないこと、難しい問題に時間をかけすぎないこと、簡単な問題でミスしないこと、勘違いによるミスしないこと、を試験前に練習しておくことです。

まだ試験まで時間がありますので、2月の合格を目指して頑張りましょう!


2月16日に簿記2級商業の改訂版テキストが発売します。実践問題も一新しました。パブロフ簿記アプリ(3級、2級)も更新予定です。詳しくはまた更新しますので、お待ちください♪

新しい試験範囲に対応した簿記2級のテキストを発売

第142回 簿記2級の問題、解答速報、合格率推移

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簿記2級の試験情報が入り次第、随時更新します。

試験時間 2月28日 13:30~15:30
更新予定 2月28日 15:00

詳細については142回簿記2級の速報ページをクリックしてください。

<速報ページの内容>
・試験問題
・解答速報
・解説
・予想合格率

第142回 簿記3級の問題、解答速報、合格率推移

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簿記3級の試験情報が入り次第、随時更新します。

試験時間 2月28日 9:00~11:00
更新予定 2月28日 10:00

詳細については142回簿記3級の速報ページをクリックしてください。

<速報ページの内容>
・試験問題
・解答速報
・解説
・予想合格率

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